教室には監視カメラが設置され、子どもたちは能面のような無表情でさまよい、階下の校長室には「先生を蹴り上げる音」が響き渡る……。国立大学教育学部附属小学校で起きてしまった学級崩壊。なぜ子どもたちは壊れてしまったのか。
教育者として著名な菊池省三氏の著書『足型をはめられた子どもたち』(講談社+α新書)より、教育現場の恐るべき現状を紹介する。
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野球の応援などでも多く使われている「夏祭り」(破矢ジンタ作詞・作曲)という歌をご存じの方も多いのではないでしょうか? 私は、この歌を廊下で6年生の男子が徒党を組んで大声で歌い、それが不気味に鳴り響いているという光景に出くわしたことがあります。2015年ごろのことでした。
国立大附属小に通う子どものお母さんからの訴え
関西の国立大学教育学部附属小学校での話です。公立小学校のみが深刻なのではなく、私立との中間にあるような位置づけの学校でも壊れていく子どもたちがいるのです。
ここでは、他にはない経緯での飛び込み授業が実現しました。
保護者の方から窮状の訴えがあったのです。私に「学校に来てほしい」と直接メールが届きました。
その方は、インターネットで「学級崩壊」と検索し、私が当時出演した、「世界一受けたい授業」(日本テレビ系列)の情報を見つけたそうです。メールの書面には「すでに学級崩壊している」「教室に監視のためのビデオカメラが設置されている」という内容が記されていました。学校に通う娘さんのメッセージも含まれていました。
何より私の心が動いたのは「教師がダメだとバッシングばかりするのではなく、わが学校をなんとかよくしたい」という言葉でした。このメールに始まり、最終的にはPTAにお招きいただくというかたちで飛び込み授業が実現しました。
校内に入ってすぐ「荒れている」様子が目に入りました。玄関のガラス部分が割れ、ガムテープで段ボールが張り付けられていましたから。いかにも応急処置、といった印象でした。
