「科学って面白い」と思った最初の瞬間
村井 お二人が最初に「科学って面白いな」と思った瞬間はどこだったのでしょうか。
山崎 二つぐらいあって、一つは子どものときにセミが羽化するのをずっと見ていて、きれいな透明のセミが出てきたときに「生物ってすごいな、神秘だな」と思ったことです。もう一つは、読んだ本の中に「天体望遠鏡の性能をずっと上げていくと、最後に見えるのは自分の後頭部だろう」みたいな話があって、「え、どういうこと?」って面白く思いました。
伊与原 僕は昆虫少年でも天体少年でもなかったんですが、強烈だったのはドラえもんですね。地球とか恐竜が出てくるエピソードがものすごく好きでした。藤子・F・不二雄先生はとても科学に対する愛情の深い人で、それが自分にも伝わっていたんだなと思います。
山崎 私も「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」「スター・ウォーズ」の世代だったのでアニメの影響は受けました。メカとか科学的な要素があって、後になって「あれは本当に物理なんだ」と知ったときの衝撃はありました。
これからの「理系女子」を応援するために
村井 最後に、これからの理系女子を応援していくために、社会や大人はどうあるべきか、お考えをお聞かせください。
山崎 いろんな人と出会うことなのかなと思いました。学生のときにアメリカで70代の女性ヘリコプターパイロットにお会いして、「操縦はすごく楽しいのよ」と話してくれて、すごくびっくりしたんです。自分の中に「パイロットは若い男性」というイメージがあったことに気づかされました。自分ではバイアスを持っていないつもりでも、自然とあるのかもしれないなと。
伊与原 興味をこちらから強制することはできませんが、女子生徒さんたちの中に興味がある子はいっぱいいるでしょうから、自然に任せればいいと思うんです。ただ、先が見通せない時代なので、「この先に就職はあるんだろうか」といった心配があるのかもしれません。
そういう不安に対して、理系の側が「心配ないから来ればいいよ」と言っていくべきだし、「こんな道があります」「この人のケースはこうでした」というのを広く提示してあげることですよね。そうやって不安が取り除かれれば、自然と女子生徒さんは増えていくだろうと思います。
村井 ありがとうございました。『コズミック・ガール 宙わたる教室』は現在発売中です。ぜひ手に取っていただければと思います。今回のゲストは伊与原新さんと山崎直子さんでした。どうもありがとうございました。
伊与原・山崎 ありがとうございました。

