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「ひょっとしたら話せるチャンスではないか」と思い、誘蛾灯に引き寄せられるようにビルの中に入っていった。スナックのドアを開けると、瑠美子さんが一人で開店準備をしていた。
だが、林の姿を見ると、キッとした目付きになって、「何か用?」と憮然として答えた。
「話がしたいんだ……」
「私は話なんてない!」
「そんなこと言わないで。小田や子どもたちのことで……」
「私はアンタと同じ空気を吸うのも嫌なんや。アンタなんか最低。大嫌い。もう店に来んといて!」
男の「何か」が壊れた
そのセリフを聞いたとき、林の中で何かが壊れた。カッとなって、その場に押し倒し、「これで終わりにするしかない!」と馬乗りになって、瑠美子さんの細い首を絞め続けた。
「小田とはあの世で会わせてやる。あの世で仲良くすればいいじゃないか!」
ぐったりした瑠美子さんは、その場であっけなく絶命した。林は慌てて遺体を自分の車のトランクに運び、店のドアには「休業中」の張り紙をして、その場から立ち去った。
それから数日間、遺体をトランクに入れたままで生活していたが、異臭がしてくるのではないかと気になり、仕事で訪れたことがある山中の養豚場跡地に運んだ。瑠美子さんの遺体を全裸にしてみると、蝋人形のように真っ白だった。
「いくらオレでも我慢の限界がある。小田と関係を持つから、オレに殺されることになったんだ……」