草刈り機で遺体をバラバラに
林は準備していた草刈り機で、瑠美子さんの両腕、両足、頭、胴体を切断した。それぞれの部位を新聞紙でくるんで、ポリ袋に厳重に詰めた。ビニールシートも敷かずに作業をしていたため、臭いを嗅ぎつけたカラスがたくさん集まってきた。両手と両足は焼却場で燃やすことにし、頭と胴体は山中に埋めることにした。
数日後、林は誰も入ってこないような保安林に頭と胴体を3カ所に分けて埋めた。解体作業で使った軍手やカッパは瑠美子さんの衣類や装飾品と一緒に一般ごみとして捨てた。
その後も林は瑠美子さんの家族たちと同居を続けていた。妻に逃げられた哀れな夫を演じ、瑠美子さんの家族たちは「またフラッと戻ってくるに違いない」と軽く考えていた。
スナックの従業員には「ママが体調を崩し、復帰の目途が立っていない」と説明し、林が給料の未払い金を支払って店を閉めた。瑠美子さんの愛車も処分した。
それから1年後、「もうここは私の居場所じゃない。自分も病気になったから、迷惑はかけられない」と告げて、林は瑠美子さんの家族の前から姿を消した。
9年の歳月が流れて⋯
それから9年の歳月が流れた。瑠美子さんの父親はすでに他界していた。母親も83歳になり、「私もいつ死ぬか分からない。死ぬ前にもう一度、瑠美子に会いたい」と言い出した。
30歳になっていた長男は、小田に掛け合いに行ったが、小田はすでに別の女性と再婚していた。瑠美子さんのことを尋ねても、「知らない」と繰り返すばかり。警察に捜索願を出したが、ついに瑠美子さんの行方はつかめないままだった。
だが、思わぬことから、真相が明らかになることになった。