現役続行と妊娠・出産のタイミング

――引退後にはすぐ、38歳でご出産をされました。

 子どもが大好きだから、引退後はすぐに欲しいと思っていたんです。かかりつけ医にもアドバイスをもらいつつ、幸運にもすぐに授かることができました。

――現役中に、妊娠・出産のタイミングが不安要素になることはありませんでしたか?

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 なかったですね。もし結婚して、なかなか妊娠しなかったとしても、すぐに医師に相談できるだろうと思っていました。自分の身体を熟知するのは早いに越したことはないですよね。

――現役続行と妊娠・出産のタイミングに悩む女子アスリートも少なくありません。

 現役は続けたいけど、子どもを産むタイミングを考えたらこのまま続けていていいのかという悩みはよく聞きます。

 でも今の時代、医学の進歩で選択肢は広がっていると思います。ピルの服用もそうですし、私たちの頃は考えられなかったけど、卵子凍結しておくというのも一つの方法かもしれません。悩んでいる人は、まずは専門家に話を聞いてみてほしいです。

 知識があれば、正しい判断ができるようになる、選択肢が多くなるんですよね。だから疑問が浮かんだらすぐに人に聞いて、さらに自分で調べたり勉強したりすることが大事だと思っています。

 

30代に入ってからの“新しい発見”

――疑問があったらすぐに解決したいタイプですか?

 すぐに聞きます。最近は分からなかったらAIにも聞きますけど、AIも嘘をつくので(笑)。信頼できる人、そして自分との対話が一番大事ですね。

 現役時代、30代に入ってからが一番楽しかった……というのは、若いころより知識を持っていたから。プレーもそうです。視野が広がって今まで見えてなかった部分が見えるようになって、「こんなとこにパス出せんだ」とか「あ、こんなとこに敵がいる」とか、試合のたびに新しい発見がありました。

 10代、20代で走り込んでいた貯金があったからこそ、長く現役を続けられたと思いますし、経験が積み重なって、サッカーをするのがどんどん楽しくなっていきましたね。(つづく)

撮影=今井知佑/文藝春秋

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