Q サグラダ・ファミリアはなぜ完成しないのですか?

 サグラダ・ファミリアのメインタワー「イエスの塔」完成の報を聞き、「ついに終わったのか!」と思いましたが、まだ全体の完成ではないのですね。1882年の着工から144年もの歳月が経ち、さらに今年2026年はガウディの没後100年にあたるそうですが、なぜこれほどまでに時間を要しているのでしょうか。(70代・女性・ボランティア職員)

サグラダ・ファミリア。教会全体の最終的な完成は2034年〜2035年頃になると言われている ©NurPhoto via AFP(時事通信社)

A 建設が遅れざるを得ない出来事がありました

 生前のガウディの有名な言葉に「神は急がない」というのがあります。時間に追われ、タイパやコスパに汲々とする私たちへの忠告ではありませんか。

 ただし、建設が遅れざるを得ない出来事がありました。それが「スペイン戦争」です。

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 ガウディはサグラダ・ファミリア聖堂が未完のまま、1926年に死去しました。その10年後にスペイン内戦が勃発。ファシストのフランコ将軍が反乱を起こしたことに対し、抵抗勢力がバルセロナを拠点にしたことで教会があるバルセロナは激しい戦場となりました。フランコ将軍をキリスト教保守派が支援したことから無政府主義者や反キリスト教集団が聖堂を襲撃し、ガウディの仕事場は焼き払われました。

 さらに図面は焼かれ、模型はバラバラにされてしまい、工事は大幅に遅れたのです。

サグラダ・ファミリアの西側「受難のファサード」にある彫刻 ©AFLO

平和が続いたからこそ「イエスの塔」は完成した

 ちなみに内戦に参加したヘミングウェイは、この経験をもとに1940年、『誰がために鐘は鳴る』を出版しています。

 その後、平和が続いたからこそ「イエスの塔」は完成したのです。

 もうひとつ、ちなみに。サグラダ・ファミリアを観光に行く際には、せめて『新約聖書』に目を通しておきましょう。そうでないと理解できない彫刻が多数あります。

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