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家臣に八つ当たりした結果…
一方、妻の親族である宗親を辱められた北条時政は、頼朝に対して怒りを隠そうとしなかった。
時政は無断で鎌倉を離れ、領地の伊豆へ帰ってしまう。
あわてふためいた頼朝は、すぐに時政の子・北条義時の動向を見に行かせた。義時が父に同調して伊豆に行っていないかを確認したかったのだ。義時は鎌倉に留まっていた。こうして義時に対する頼朝の信任は厚くなった。
これが亀の前事件の顛末だ。事件を通じて分かるのは、都育ちの貴種(高貴な家柄・血筋)である頼朝と、激情型の坂東武者の娘・政子という夫婦像だ。
そして頼朝は、政子のそうした性格を知っていながらも、女癖が治らない。頼朝からすれば、源氏の棟梁の後継者である自分が、妾を持って子をもうけるなど当然だったからだ。
だが、伊豆の豪族である北条家では、複数の妻を持つ慣例はなかったらしい。政子には、頼朝の女好きは度が越えていると映った。