父の「ゴスペルやってるから教会でも行けば?」が転機に
――すごい豪邸だったんですね。どんな学校に通っていたんですか。
3Li¥en シティにいた頃はアメリカンスクールです。ナイジェリアは物価が安くて、日本の100万円が向こうの500万円くらいになるから、学費もめっちゃ安かったみたいで。先生もアメリカ人やナイジェリア人がいて、いろんな国の子がいて喧嘩したり停学くらったりもしたけど楽しかったです。
ただ、治安的な問題で1人でヨチヨチ外に出かけられないので、やることがなくて暇なんですよ。学校行くか、家で勉強するか、友達呼ぶか。それでおとんに「暇や」って相談したら「水曜と日曜にゴスペルやってるから教会でも行けば?」って言われて行ってみたんです。 これが、見事にくらってしまって。電気もないし、みんなめちゃくちゃ暑いから汗バリバリかいてるんですけど、お金持ちも貧乏な人も関係なく集まって、一つになって歌って踊ってるんですよ。
しかも教会の曲って、人を下げることを絶対に言わない。私は無宗教でクリスチャンではないんですけど、言葉と音楽の力で、何もなくて困っている人たちが希望を持って頑張ろうとしている姿がめちゃくちゃ心に刺さりました。
――ナイジェリアでは教会に通う文化が根づいているんですね。
3Li¥en マクドみたいにどこにでも教会があります(笑)。「みんな何教会行ってる?」って会話が普通だし、悪い人も来づらいから一番安全に遊べる場所でした。
「あるもの全部出して」ドライバーが銃を突きつけれるのを目の当たりにして…
――ちなみに、ナイジェリアで危険な目にあったことはありますか?
3Li¥en 小6のバレンタインの日に1回ありました。学校でバレンタインプロム(ダンスパーティー)があって、真っ赤なドレスに真っ赤なヒールを履いてバッドビッチ(かっこよくてイケてる女という意味のスラング)な格好で行ってたんです。その帰り道、私が「アイスクリーム屋さんに行きたい」ってドライバーさんに言って車を止めてもらったんです。ドライバーさんがアイスを買って戻ったら、急に知らない男の人が車に入ってきて、静かに銃を出して「あるもの全部出して」って。ドライバーさんは慌てて携帯や財布を渡してました。
ナイジェリアって、ハーフとかお金持ってそうな外国人は誘拐されて連れていかれる事件がめっちゃ有名なんですよ。私も「ヤバい、これ絶対うち持っていかれるわ」と思って、2人が喋ってる隙に、バッと後ろのドアを開けてヒールのままガンダして近くの小学校に逃げ込みました。

