「闇バイト」「トクリュウ」――日本を震撼させるこうした存在を知らしめた通称「ルフィ事件」。グループの中で“伝説のかけ子”として6億円を詐取したのが、山田李沙だ。
高校時代の援助交際に始まり、風俗で荒稼ぎしていた山田はなぜ、闇バイトの世界に踏み入れったのか。ノンフィクションライター・栗田シメイ氏の著書『檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち』(講談社)から一部を抜粋してお届けする。なお文中の被告表記は略している。
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月に150万円を風俗で稼いだ
高校を卒業すると、彼女はよりサービス内容が過激な風俗店で働き始めた。新宿のヘルス店に1年間在籍した後、吉原や川崎のソープ、都内にあるデリバリーヘルス店などを転々とした。地方に出稼ぎに行くことも厭わなかった。
週6日出勤、1日12時間勤務という過酷な働き方だった。だが、肉体的にも精神的にも、それほど苦痛に感じた記憶はない。山田が言うには、月収は平均で100万円を優に超えていたという。彼女なりの稼ぐ秘訣もあった。
「一番おカネになったのは、出稼ぎのデリバリーヘルス。激安を売りにしていて、給料も安い店の面接をあえて受けていた。給料が安いからキャストのやる気がなく、自分より容姿も劣る。ナンバーワンになれる可能性がある店を選んだんです。
そこで客に本番行為を持ちかけ、5000円から2万円を対価として貰っていた。すると、時間あたりの収入は高級店のバックよりも高くなる。そのやり方に気づいて、月給は最大150万円に届きましたね」
そんな生活のなかで、山田が最も多くの時間を過ごしたのが歌舞伎町だった。歌舞伎町に近いという理由で、東新宿や高田馬場のマンションを借りた。19歳にして高収入を得るようになった山田にとっての気晴らしは、ホスト遊びだった。
