「安いラーメン」で競合する日高屋、幸楽苑とはどう戦う?

 格安ラーメンが代表商品であるスガキヤだが、首都圏には同じ「ラーメン500円以下」のゾーンに幸楽苑や日高屋という強力過ぎるライバルが存在する。ただ、そこまで過度に警戒する必要もなさそうだ。

 スガキヤの主戦場であるフードコートは、自動調理の機器を厨房に入れるようなスペースが少ないこともあってか、今のところ幸楽苑・日高屋ともあまり出店していない。また、定食メニューや夕方のちょい呑みセットで単価向上を狙う両社と、アルコールも提供せず若年層・家族層を狙うスガキヤは、そもそも客層がまったく違う。

 フードコートがメインな点には、別のメリットもある。食べて呑んだらサッと帰る幸楽苑・日高屋と違って、「安くダべれる」のだ。

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フードコートはのんびりできるのもメリット(筆者撮影)

 ただ、「そもそも商業施設のフードコートに進出できるのか」という問題はある。

 昨今は、何でも揃うGMS業態(食品だけでなく衣料品など非食品も扱う総合スーパー)が苦境にあえぐ。GMSの象徴であったダイエーやイトーヨーカドー店舗が次々に姿を消している。この流れを受けて、フードコートや専門店を入居させず食品だけに特化したスーパーか、広い商圏から集客する巨大モールに二極化してきた。

 前者はそもそもスガキヤを出店できるようなフードコートがない。後者だとありとあらゆる客層に対応した飲食店だらけで、スガキヤはモール内で必要以上の競争を余儀なくされてしまう。

 まとめると、毎月のようにどこかでオープンしていたGMS店舗にテナント入居していた昔と違って、スガキヤが得意としていた「地域密着型・小規模フードコート出店」戦略がそのまま通用しなくなりつつある。首都圏進出にあたって「3年間で50店舗」を目標に掲げるスガキヤにとって、新たな出店条件・フォーマットの勝ち筋を見つけることが急務だ。

 スガキヤが出店した先を見ると、直近はフードコートだけでなく大学(愛知学院大学・名城大学など)や公的施設(愛知県図書館店・東山動植物園店など)と、意外にも多岐にわたる。今秋に出店を予定する関東の2店も「フードコート1店、駅ナカ1店」と発表しており、名古屋駅併設の名店街「エスカ」内にある店舗のような駅ナカ形態を、今後は増やしていくのかもしれない。

 今年1月に資本提携したばかりの「ドムドムバーガーとの共同出店」という手もあり、これまでの主戦場だったフードコート以外にも、これまでにない出店形式が増えていく可能性は高い。