失敗しても、痛くはない?
スガキヤは、過去の首都圏進出の課題として「東海地方以外での知名度の低さ」を挙げていた。昨今はSNSなどによってローカルチェーンへの注目度が高まっており、名古屋のソウルフードとして一定の知名度を築いているスガキヤにとっては追い風だ。
系列企業の寿がきや食品が発売する「カップSUGAKIYAラーメン」などが全国のコンビニ・スーパー店頭に並び、こちらも他地域での知名度向上にひと役買っている。
利益ではスガキヤの方が上回るとはいえ、実は売り上げでは外食より即席めん事業のほうが稼いでいる。万が一、三度目の関東進出が低調、もしくはまた撤退となった場合でも、即席めんを含めた小売りにおけるデータ収集という点で割り切れる――そうした考えも、もしかしたらあるのかもしれない。
なにぶん、これまでスガキヤ以外に手がけたブランドの中には、「スーちゃんのSweet Cafe」(テークアウト専門のスイーツ店。1年で撤退)、「S-Sugakiya」「スージーズ」(高単価業態として20店以上を出すも数年で撤退)などがあるも、うまくいっていない。
名古屋の人々のなかには、スガキヤを不器用でも愛すべき子供のような感覚で見守りつつ、「東海にずっといても良いのでは?」「わざわざ首都圏に行かなくてもいいのでは?」と、将来を案じるファンも多い。
しかし、フードコート主体のスガキヤは「契約切れ閉店」から逃れることができず、地元・名古屋でも、経営不振の「ユニー」が「ドン・キホーテ」化した前後の入れ替えで閉店が生じるなど、決して安定しているわけではない。かつ、リーズナブルな業態ならではの「脱・激安ラーメン」の道も、定期的に模索しなくてはいけないだろう。
果たしてスガキヤは、首都圏という新しいマーケットに定着できるのか。名古屋発の外食チェーンでは、すでにコメダやココイチが「気が付けば全国中にある名古屋メシ」のポジションを築いている。特にココイチに関しては、名古屋のチェーンと知っている人も少ないのではないか。
カレーと同じくラーメンという“国民食”的な食べ物を手掛けるスガキヤは、ココイチのようになり得るポテンシャルを間違いなく有している。名古屋圏、そしてフードコート内にとどまって成長してきたスガキヤの将来に期待だ。カギは間違いなく「フードコート以外の成功」にかかっているのだろう。
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