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映画祭は世界を少しだけ俯瞰できる
受賞作は、個人の問題と世界の現状が地続きである、と実感する作品が多かった。『ミノタウロス』のズビャギンツェフが「ウクライナとの戦争を止められるのはロシアの指導者(プーチン)だけ」と言っていて、刺客が来ないかが心配。しかし受賞者が多く(監督賞を『ファザーランド』と『ブラックボール』が分け合ったり、男優賞も『Coward』の2人だった)、記者会見は深夜まで続いた。というわけで、部屋に帰って同室の友達と乾杯して今年のカンヌもお開きに。国際映画祭の良さは、同時期に作られた映画が並ぶことで、世界を少し俯瞰で見ることができることもひとつ。君と私、以外の誰かやどこかのことを少しだけ知り、翌日は荷造りをして深夜に空港へのUberに乗る。最新の車にとても紳士的なドライバーさんが現れ、映画の中にいるような気持ちになった。彼は最近この仕事を始めたというが、何がきっかけだったのだろうか。お金はかかるけど、また来年も来ようと思いながらカンヌを後にした。
