——症状に心当たりはあったのですか。

千種 全くなかったです。仕事中も気になるくらい不快な症状ではあったんですけど、念願のキャスターの仕事を始めたばかりでしたし、どうにか日々をやり過ごすことしかできませんでした。青森での新生活と新しい仕事に慣れるのに精一杯で、原因を突き止めるエネルギーはなかったですね。

——とするとどうやって原因がわかったのでしょう?

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千種 青森に行ってからも婦人科には通っていて同じようにピルで生理を起こしてたんですけど、2年も続けてるのに何も変わらないのはおかしいと思って、病院を変えたんです。家からの近さで選んだ病院だったんですけどそこがたまたま青森で1番不妊治療に詳しいと言われるクリニックで、先生から薦められAMH検査というものをしました。AMH検査とは、卵子のもとになる原始卵胞の残りの数がおおよそわかる血液検査です。

——結果は。

千種 「早発閉経の疑いがあり、卵子がほとんど残ってないので子どもを産むのは難しいかもしれない」と告げられて、子供が産めない絶望感と、やっと原因がわかったという安心感のようなもの、両方に包まれました。同時に、急に暑くなって汗が吹き出してくる現象も、更年期障害でよく聞くホットフラッシュだったとわかりました。

——子どもがほしい気持ちは元々どうだったのですか?

千種 父親がサラリーマンで母親が専業主婦という伝統的な家族構成の中で育ったので、私自身子どもがほしい気持ちは強い方だったと思います。30歳くらいまでに1人目を生んでできれば2人目も……と、いつか子どもを生む人生しか考えたこともありませんでした。

医者の指示をちゃんと守っていたのに…

——通院していたら大丈夫だと思ってしまいそうです。

千種 最初の病院も大きなところだったので、すっかりそう思っていました。でも後から調べると、婦人科によっても得意な領域が違って、それ以外の分野は経験などが少ないこともあるとわかりました。最初の婦人科はお産では有名な病院で、早発閉経みたいに若い女性の疾患にはあまり出会うことが無かったのか……。東京の主治医は、「2年間も効果が出ないピルを続けてAMH検査もしてないのはちょっとおかしい」と言っていました。

 

——そんなこと患者にはわかりませんよね。

千種 はい。「婦人科にもちゃんと行ってたのに、どうして今までのお医者さんはAMH検査をしてくれなかったんだろう」「もっと早く見つけてくれればこうならなかったのかもしれないのに」ってやり場のない憤りも込み上げてきました。

 でも同時に、自分に知識がなくて「AMH検査をしてください」と言えなかったことの後悔も押し寄せて。