——診断を受けて相談できる人はいたんですか?
千種 診断後にはなりますが、まず父にメールで早発閉経のことを伝えてました。母には父から話してもらいました。母は専業主婦で子育てに多くの時間を割いてきた人なので、「娘が子どもを産めないかもしれない」と知ることは、母もつらい気持ちにさせてしまうんじゃないかと思って伝えにくくて。
——お父さまはどんな反応を?
千種 ショックを受けられたら辛いなと思って相談したのですが、「アクセク生きても、ゆっくり生きても人生そんなに変わりません。毎日を燃焼して生きていれば必ず道は開けると思います。」と言ってくれました。そう言うしかないのはわかっていましたけど、やっぱりほっとしました。
——表に出る仕事をしていると誰かに相談するのも難しいですよね。
千種 親以外にはほとんど話しませんでしたね。つらかったのが、年代的にもちょうど周りが結婚して子どもを産み始めているタイミングだったんです。みんなは私が早発閉経で悩んでると知らないので、食事に行けば「結婚は? 子どもはほしいと思ってる?」みたいな話が自然と出ますし、「子どもが生まれて引っ越したから遊びに来て」って普通に誘ってくれるんですよ。
——悪気はなくても耐えられなさそうです。
千種 自分が子どもが産めないかもしれないという事情を説明することもできないし、自分がそうなりたかった姿を目の前にして笑顔でその場にいなきゃいけないのは胸が締めつけられました。「今は耐えられない」と思って友達との集まりを避けてしまったこともあります。
青森では治療が難しく、「東京の病院に行く必要がある」
——早発閉経は診断を受けると治療方法などはあるのですか?
千種 早発閉経の人のための不妊治療というのがあると教えてもらったのですが、青森のクリニックでは知見が足りなくて難しいので、妊娠を目指すならば東京の病院へ行く必要があると言われました。
——ただ、青森で夢だった仕事を始めたばかりですよね。
千種 そうなんです。それに診断を受けたのが3月で次年度の出演は決まっている。そこから降板するとなると迷惑をかけてしまいますし、せっかく歩み出したキャリアだから投げ出さずに区切りまではやりたいという気持ちが強かった。なのでもう1年だけ青森でお天気キャスターをしてから東京に戻ろうと決めて、2016年に東京のキー局に移って不妊治療を始めました。
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