八村放出に「レブロン退団よりキツイ」の嘆き

 しかし、いざFA市場が解禁されると、レイカーズのフロント陣はファンの予想を裏切る動きを見せた。プレイオフで不在だったドンチッチを中心とした新チームを固めるべく、勝利の立役者たちを次々と放出し、新たなメンバーと立て続けに契約を結んでいったのである。

 チームの財政事情から、八村残留の可能性が薄くなっていくにつれ、現地ファンは諦めとわずかな希望の間で揺れていく。「LAには日本人のコミュニティがあるし、まだ可能性はある」とすがる声もあれば、「レイカーズが適正な金額を払えないなら、出て行った方が彼のためだ」と諦観の声も見られるようになった。

 そして、いざ八村の移籍が報じられると、レイカーズファンのコミュニティは逃がした魚の大きさを悔やむ声であふれ返っていった。とくに顕著だったのが、契約金額の低さに対する憤りだ。

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「こんなに安いのに、なぜウチは残そうとしなかったのか」「GMをクビにしろ」など、予想を下回る金額すら提示できなかったチーム運営に対する批判が殺到する。

 また、プレイ面や契約面だけでなく、「もうルイから日本語を学べないのか」「プレイに波もあったが、本当にナイスガイだった」と、その愛されるキャラクターそのものを惜しむ声も多かった。

 SNSや掲示板では、今シーズンの劇的なブザービーターや、勝負所での4ポイントプレイなど、名場面動画が次々とシェアされ、八村の献身に対する感謝が送られている。

 レイカーズはこのオフ、チーム再構築のためにレジェンドのレブロン・ジェームズをも手放すが、八村の放出について「正直、レブロン退団よりキツイ」とこぼすファンもいたほどだ。

「大谷翔平の真逆」という皮肉も…

 では、八村の新天地となるロサンゼルス・クリッパーズとはどういうチームなのか。

 これまで在籍していたレイカーズが過去17回の優勝を誇るリーグ屈指の名門であるのに対し、クリッパーズは一度も優勝経験がなく、長らく「弱小」として扱われてきた歴史をもつ。

 2019年にリーグ最高のプレイヤーの1人であったカワイ・レナードを獲得し、数年にわたって優勝候補と目されたものの、主力の相次ぐ怪我で思うような結果は出ず、昨シーズンから今オフにかけて主要選手をまるごと放出。現在は見通しのつかない再建期に突入し、有り体にいえば「ロサンゼルスの弱い方」へと逆戻りしてしまったわけである。

 同じロサンゼルスを舞台にしながら、名門から日陰のチームに移ったことになぞらえ、現地掲示板では「大谷翔平の真逆じゃん」という書き込みが反響を呼んでいた。