世界で戦うために、経験と智略に富んだ外国人監督が理想
――森保一監督の8年間は、どう評価しますか。
城 カタールW杯でドイツ、スペインを破って自信を得ただろうし、そこからの積み重ねがあったから今大会の期待感も膨らんだ。でも、ベスト32で負けて、新しい景色は見られなかった。
のらりくらりやっていくなかでブラジルやイングランドに勝つなど刺激がポンポンと入って過ごしてきただけで、W杯を勝ちに行けるだけの力はついていなかったということでしょう。
スペインやフランスを見ると日本が掲げたW杯優勝は、どう見ても現実的じゃなかったですし、その目標にふさわしいチームではなかったと思います。
――森保監督は、アジアカップまでの任期、それ以降の代表監督は大岩剛ら日本人の名前が挙がっています。
城 森保さんは、人がいいし、チームマネジメントという部分では長けていた。でも、ブラジル戦で露見したように戦術家ではない。その局面でなにかを変えられる監督じゃないと今後、世界で戦い、勝っていくのは難しいでしょう。
本来であれば経験と智略に富んだ外国人監督が理想です。代表選手の多くは海外組なので外国人監督へのアレルギーはない。それでも日本人監督でいくなら戦術家の外国人コーチを入れるべきでしょう。
勝負がかかった時、どんな手を打つべきか。どう修正していくべきか。経験からその決断を下せるコーチが必要だと思います。
「これからのサッカーの主流派」に日本は勝てるのか?
――今回のW杯で、これからの世界のサッカーのトレンドが見えましたか。
城 スペインのように、ボールを握りながら相手の攻撃を封じるスタイルがひとつの主流になっていくんじゃないかなと思います。
ボールを握る、主導権を握るのはもちろん個人の質や高い戦術眼、強度が必要だけど、それができれば攻められないし、失点しない。
ここ数年はフィジカルとパワー、スピードが主だったけど、それもありつつ、10番がいてボールを保持して、という以前の流れにまた戻って行く感じがします。
――その主流派であるスペインに日本は勝てるのでしょうか。
城 今は勝てないでしょう。スペインの強さを見せつけられて、日本はぜんぜんだなって逆に衝撃を受けました。
スペインの選手は、前田(大然)のスピードに技術があるのが標準レベルです。しかもスペインは38試合無敗で、チームとしても進化してきた。
日本も成長したけど、世界はさらにもっと先に進んでいる。スペインのレベルを見せつけられた今、たまに強豪国に勝てたからいいとか、そんなレベルで満足していたら、とてもじゃないけど優勝は無理だと思います。
取材・文=佐藤俊
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