初めての義足 自ら課したスパルタ式のリハビリ
――退院できたのはいつ頃ですか。
かわけい 結局、半年間入院しました。2ヶ月は救急で搬送された病院にいて、そこを退院してからは、義足を作る製作所とリハビリ施設が一緒になっている医療施設に4ヶ月くらいいました。
――リハビリはどんな感じでしたか?
かわけい そこでは脚を切断した理由が糖尿病という年配の方ばかりで、リハビリもマイペース。でも自分は「すぐに元の生活に戻りたい」という気持ちが強くて、義足にまだ慣れていない状況だったけど、1日に1万5、6000歩くらい歩いていましたね。ひたすら階段を登り降りする練習をして、エスカレーターに乗るのも怖かったのでその練習もして。できることから一歩一歩。
――自らスパルタ式のリハビリを課したんですね。当時の義足は、今使っているものとは違いますか?
かわけい 違いますね。切断したときって、もう、ものすごく浮腫むんですよ。膝がどこにあるかも分からないくらい脚がパンパンに腫れてて。それに合わせて義足を作っているので、やっぱり1年2年経っていくと、だんだん縮んで落ち着くから、サイズが変わります。
切断した脚はどうなった?
――今、何代目の義足ですか?
かわけい 3代目ぐらい。今、次のを作ろうとしているところです。
――義足って充電して使うんですか?
かわけい 充電式もありますね。義足というのは、膝下の切断と膝上の切断で、全然違うものになるんです。膝の上の切断だと、充電式の義足がすごく性能が良くて歩きやすいんですけど、僕は膝下です。
関節ごとにパーツが分かれるんですけど、自分はかかとと足首の関節がなくて、そこの機械部品はめちゃくちゃ重たいし、性能もイマイチで壊れやすくて。小走りもできないので、充電式の義足は全く使っていないです。
――保険適用されていくらぐらいですか?
かわけい 保険適用されたら全額免除ですけど難しいのが、国の補助なんです。自治体によって給付される義足のグレードが違うんですよ。東京都が一番厳しいです。「この義足」って、決められて支給されるけど、全く歩けない義足だったりもします。
――壊れた場合は?
かわけい 耐用年数みたいなのがあって、大体3年に1個替えるんですけど、それまでに壊れたら、申請して替えるのは難しかったりもしますね。そのまま使えれば使うし。自分はもう4、5年くらい経ってますね。
――切断した脚はどうなったんですか?
かわけい 分かんないんですよね。聞いたんです。何回も聞いて。手術した後の脚の写真も、絶対撮影してるはずなんです。お医者さんもメンタルブレイクしないようにってことなのか「見せて欲しい」って言っても写真は一切くれなくて。術後、脚がどうなったのかも結局分からずじまいのまま。火葬する人もいるんですけど、自分の場合はどこに行ったか、全く分からないんです。

