「港区女子とは見事逆」の“江戸川区女子”

 今年2月17日にリリースされた、ラッパーZORNとのユニット配信作品はそのままズバリ「地元LOVE feat. 後藤真希」。ここには「港区とは見事逆」というリリックがある。確かに、トップスターになっても生まれ育った場所を離れず、自分を好きになってくれる人を呼び込むという図式は、権威や一流に執着し、自分からそちらに赴くスタイルの港区女子とは逆のベクトルである。

 金髪にルーズソックスの「コギャル」でデビュー以来、理想の元気娘から、理想の地元の姐さん、江戸川区女子へと進化した後藤真希。環境の変化の激しい芸能界にいながら、自分の「ポジション」をここまで動かさない人は珍しい。そして彼女は今も江戸川区に住み続けており、2023年にはマイホームを建てている。

 しかも彼女は今も、ファンとのこの密なファミリー的距離感を大事にし、少人数制の交流を軸にしたイベントに力を入れている。

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 ファンクラブ「ゴトモだち。」限定で行われる恒例バスツアーは、2ショット撮影会や私物サイン会はもちろん、「後藤真希とカラオケパーティ」「後藤真希があなたのお部屋を訪問」という驚きのコーナーも組み込まれ大人気だ。

2017年にはベストマザー賞を受賞 ©時事通信社

芸能界の苦労人「盟友」鈴木亜美との仲

 現在では、後藤が「モー娘。」時代ライバル的存在だった鈴木亜美と意気投合し、数多くのイベントでコラボしている。

 鈴木亜美も、後藤と同時期、小室哲哉プロデュースで飛ぶ鳥を落とす人気を博したが、その後、当時の所属事務所との間でギャラや契約を巡る深刻なトラブルが発生。3年間活動休止を迫られた苦い経験がある。そこから返り咲いた実力と根性、歌へのこだわりも強く、共通点は多い。ファンとの距離感もその一つだ。

 二人は、2024年からトークショーツアー『鈴木と後藤のふたり旅』を開催。今年で3年目、『鈴木と後藤のふたり旅 2026 ~LIVE SHOW~』で各地を巡った。

 内容は、ファンとのジェスチャーゲームや、3ショット撮影、終演後二人のお見送り付き特典など。昨年は、自分たちが着ていたTシャツをそのまま脱いでサインを入れ、プレゼントすることまであったという。

「私たち好きです、そういうこと。勝手に二人で『後藤真希と鈴木亜美がそんなこと……』みたいなことばっかりやってます」(「MIEL FUKUOKA」より)

 一時代を築き、芸能界の表も裏も経験したアイドル二人は本当にたくましい。遠くの雑音より近くの熱い応援に耳を傾け、「今」を楽しんでいる。