ドレーンをつけて血を出しながらやったライブも
――鼻を手術した2日後にライブをやったこともあったそうですね。
メノ 今のバンドはライブが休みなくギッシリ詰まっていて、1週間以上休みが取れなかったんです。整形もしたいけど、ダウンタイムを取れる時間もない。「だったら両方やるしかない」と。ドレーンをつけたまま、血を出し続けながらライブをやりました(笑)。
その日は衣装を着ようとしても痛くて着られないし、鼻にギプスもついているので服を通せなくて。ファンの方に「すいません。痛くて衣装が着られないので、今日のライブは私服で出ます」と写真付きの謝罪告知を出しました。
かっこよく見られたいという執着はなくなったけれど…
――容姿のことでイジられた過去がフラッシュバックしたりすることはありましたか。
メノ ありましたね。いじめてきたやつを見返してやりたい気持ちは若干あったかもしれないです。例えばダウンタイム中で3週間何も食べられない時に、どこかそういうことを考えながら乗り越えていた部分がありました。
だけど、今はもう何も気にしていないというか、エピソードとして覚えているだけで、気持ちとしては何も感じなくなりました。ネットで「整形してこれか。ブサイクじゃん」と言われることはありますけど、むしろそれをネタに使えてラッキーなメンタルになれたので。
結局、メンタル次第だなと思いますね。顔を変えることで自信がついて、それがメンタルの変化につながった面もあるし。でも、それ以上に、自分で自分を認められるようになることのほうが大事だと思えるようになりました。
――「結局は顔がすべて」的な考えは完全に消失しましたか。
メノ ここ最近、SNSでわざとグチャグチャの変顔を作ってネタとして発信したりしているんですよ。昔はクールなキャラで「ありがとうね。キラッ!」みたいな感じでかっこよく見せようとしていたんですけど、今のバンドに入って数ヶ月ほどでネタキャラになりだして。
顔じゃないなと思えるようになったのは、自分でもある程度認められるくらいの顔になれたことで、逆にかっこよく見られたいという執着がなくなったからなんです。顔はきっかけのひとつにすぎなくて、要は中身なんだなと感じますね。
――いろいろと状況が好転してきたものの、大変なことがあったと聞いています。
メノ 実はまた希死念慮が出てきてしまったんです。
写真=榎本麻美/文藝春秋
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