19歳という若さで、脳こうそくを患った元SKE48メンバーの鈴木愛來(さら)さん。2026年1月に症状が出てから約半年、同年5月には無事に手術が成功し、現在は「誰かに元気を与えられるのなら、闘病で苦しかった経験にも意味が生まれてくると思っています」と前を向く。

 注射の跡が23箇所も残り、アザもたくさんできたという闘病の裏側では何があり、何を思っていたのか。手術後から現在までの変化、そして、未来への思いを聞いた。(全3回の3回目/1回目から読む

鈴木愛來さん ©榎本麻美/文藝春秋

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「人間ってすごい!」早く回復できるように頑張った

――術後しばらくはベッドで安静にして過ごしていたと思いますが、動けるようになるまではどれほどの時間がかかったんですか?

鈴木愛來さん(以下、鈴木) 手術から2日ほどで、動けるようにはなりました。先生にも「早くベッドから離れた方が、回復も早まるよ」と言われていたこともあって、看護師さんが「立ってみる?」と言ってくださったんです。

 術後に初めて立った日はフラフラしながらも少し歩くことができて、自分のことなのに「人間ってすごい!」と思いました。翌日からは、点滴スタンドを持ちながら廊下を歩けるようになりました。

――点滴を受けながらの生活で、食事はどうしていたんですか?

鈴木 初めて食べられたのは、術後2日目の朝食でした。看護師さんが「食べられる?」と聞いてくださったので「食べます」と言って。できるだけ食べました。

 そのおかげか、翌日からは、水分や栄養を取るためにつながっていた点滴が、徐々にはずされていきました。

 

医者から「いつ退院できるか分からない」と言われていたが…

――術後2日目には動いたり、食事をしたりしていて、回復が早い印象も受けます。

鈴木 回復が早いというより、早く回復できるように頑張ったという感じです。ずっと点滴が付いているのが、嫌だったんです。痛いし、動きづらいので、早く取るためには「何をすればいいんだろう」と考えていました。

 手術を受けても「いつ退院できるか分からない」と先生に言われていましたし、術後すぐにはリハビリもできなかったので「1日でも早く回復させるためには、自分から動くのが一番」だと思っていました。