――その後、お仕事の幅も少しずつ広がっていったのでしょうか。
麻木 はい。グラビア系の事務所からお声がけをいただいて、業務提携という形で活動することになりました。当時は、グラビアが新人の登竜門のような時代だったので、「まずはグラビアから」という流れだったんです。
――これまで伺ってきたご経験を考えると、グラビアのお仕事には複雑な思いもありましたか。
麻木 幼い頃からの経験もあって、どうしても肌を見せることに抵抗がありました。プライベートではビキニを着たこともなかったですし、「水着は下着と同じ」という感覚だったので、事務所には「できるだけ露出の少ない水着でお願いします」とお願いしていました。
ありがたいことに「ミスFLASH」にも挑戦させていただきましたが、私には色気もなく、セクシー系ではないので、皆さんが求めているようなことはできないと思っていた気持ちは最後まで変わりませんでした。インタビューでも、その思いを正直に話してしまったことがあって……。当時は事務所の方を困らせてしまったこともありましたね。
「琴子のイメージにぴったりな子がいる!」と映画の主演に抜擢
――その後、麻木さんにとって大きな転機となる作品に出会います。『イタズラなKiss THE MOVIE』の主演は、どのような経緯で決まったのでしょうか。
麻木 私自身が一番驚きました。以前ご一緒したプロデューサーさんが、『イタズラなKiss』を手がけることとなり、私のことを「琴子のイメージにぴったりな子がいる!」と推薦してくださったそうなんです。
ある日突然、マネージャーさんから「映画の主演が決まりました」と聞いて、「え――ーっ!?」と、叫びました。まだお芝居を始めたばかりで、右も左も分からない頃でしたから、「本当に私でいいんですか?」という気持ちでした。
――主演という大役が決まってから、琴子という役とはどのように向き合っていかれましたか。
麻木 撮影までに稽古の期間を設けていただいたので、急いで原作漫画はもちろん、ドラマ版や海外版まで全部見返しました。でも、先ほどもお話ししたように、琴子は私とは本当に正反対の性格だったので、役をつかむまではすごく苦労しました。
今まで経験したことのないテンションのお芝居でしたし、感情を素直に表現することも難しくて……。泣く演技がうまくできず、悔しい思いをしたことも何度もありました。
