自閉スペクトラム症と知的障害を持つ長男「えぬくん」との日々をYouTube「えぬくんちゃんねる」で発信してきた麻希さん。「やけくそポジティブ」という飾らない発信が人気を集め、チャンネル登録者数は17万人を超える。

 YouTubeチャンネル開設後には離婚も経験した。そして今年5月にはえぬくんがチャンネルを卒業し、新たな道を切り拓こうとしている麻希さんに、障害が発覚した経緯から話を聞いた。(全5回の1回目/つづきを読む

えぬくんと麻希さん(公式Instagramより)

◆◆◆

ADVERTISEMENT

同じ年代の子たちの成長を目にして「やっぱり違うよね」

――2016年生まれのえぬくんは現在小学4年生ということですが、今の状況を教えてください。

麻希さん(以降、麻希) 平日の日中は支援学校に通っていて、学校が終わった後は放課後デイサービスにもお世話になっています。

 えぬは「重度知的障害を伴う自閉スペクトラム症」という診断がついていて、最近は発達検査をしてないので詳しいことはわからないのですが、発達年齢でいうと2歳以下ぐらいだと思います。

――診断がつく前から違和感があったそうですが、具体的にはどんなことが気になっていましたか。

麻希 1歳3ヶ月になっても一切、歩くそぶりすら見せなかったことが一番大きかったかな。結局歩いたのは2歳前後だったので、周りと比べてかなり遅かったです。

 あとは、大人の真似をしないだとか、話しかけてもリアクションが薄いことも気になっていました。

 当時はすでにInstagramなどのSNSが当たり前に普及してたので、嫌でも同じ年代の子たちの成長が目に入ってきて。そうすると、「やっぱり違うよね」っていう違和感を覚えやすかったのもあるかもしれないです。

他の子と比べ過ぎて余裕がなくなっていた

ベビーカーに乗せる時期は長かった(公式Instagramより)

――周りと比べやすい環境だったがゆえに、早くから気づけたというか。

麻希 「#1歳」とか「#歩き始めました」みたいなハッシュタグのついた投稿を見て、「全然ちゃうやん」みたいに思っていて。

 今は数年前と比べてもさらに加速していると思っていて、もはや現代の子育ては「比べるしかない」世界だなと。だから心配になる親御さんの気持ちはすっごくよく分かるんです。

 過去の自分を振り返ると、早く気づいたのはいいことだったと思いつつも、他の子と比べ過ぎて余裕がなくなっていたなと思います。

――ちょっとした違いにいちいち反応してしまうみたいな?

麻希 ほんまにそうです。専門家に指摘されたわけでもないのに、勝手に焦ってパニックになって。周りに話しても「心配しすぎじゃない?」みたいな感じで全然正面から受け取ってもらえず、孤独を感じていました。

 で、すぐ最低な思考になるっていうか。そのワードをずっと検索したりとかして、もう最終の嫌なところまで考えてぐるぐるぐるぐるしてたので。