自閉スペクトラム症と知的障害を持つ長男「えぬくん」との日々をYouTube「えぬくんちゃんねる」で発信してきたシングルマザーの麻希さん。「やけくそポジティブ」という飾らない発信が人気を集め、チャンネル登録者数は17万人を超える。

 今年5月にはえぬくんがチャンネルを卒業し、新たな道を切り拓こうとしている麻希さんに、障害が発覚したときの周囲の受け止めや、育児での困りごと、また離婚の経緯についても聞いた。(全5回の2回目/つづきを読む

えぬくんと麻希さん(公式Instagramより)

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「自分を必要としてくれる存在がほしい」という思い

――21歳でご出産されたそうですね。

麻希さん(以降、麻希) はい。もう結婚も出産も全部済ましちゃった感じで。

――いわゆるできちゃった婚ですか。

麻希 あーもう、めちゃめちゃ代表です。

――早くにお子さんを持ちたかった?

麻希 いや、そういうわけではなかったんですけど、すごく自分を必要としてくれる存在がほしい、みたいな思いはずっとあって。

 今はもうほんまに私を必要とする子どもを持ったわけで、願いが叶ってしまったような感じはしてますね。

――いつか家族をとは思ってたけど、その夢がちょっと早めに叶ったというか。

麻希 専門学校に通って、ずっと夢だったウェディングプランナーの仕事に就いたんですけど、赴任先が縁もゆかりも無い福岡で、20歳から突然一人暮らしをはじめたんですね。

 それで寂しさとか憧れの職業の現実とのギャップを感じたりして、結婚に逃げたい気持ちもあったと思います。で、1年で仕事を辞めて結婚・出産をして地元の大阪に戻ったかたちです。

――周囲に比べても早い結婚だったのでは。

麻希 母が21歳で兄を産んでいて、自分の親が若いことを自慢に思ってたりもしたので悪いイメージは一切なかったんですけど、やっぱりまだ周りは大学生とか、これから社会人っていう時に自分はもう子育てというね。

 そういう意味では、社会人経験が未熟だっていうコンプレックスも抱きながら生きているところはずっとありますね。

元夫と両親の反応は正反対だった

――えぬくんの自閉スペクトラム症と知的障害がわかった時、元夫やご家族の反応はどんなものでしたか。

麻希 正反対な反応だったなと思って。今でこそ一番の味方である私の両親、特に母に関しては、「いや、そんなわけないだろう」っていう、受け止めたくない気持ちが一番出ていました。

 その後離婚することになる夫は、障害の有無にかかわらず私や息子に対して無関心だったんですよね。だからなのか、めっちゃ受け止めが早いというか、「別になんか問題ある? 息子は息子やで」っていう感じで。

今より小さな頃のえぬくん(公式Instagramより)

――受け止めが軽いというか。

麻希 でも、だからこそ救われた部分もあります。今考えると、「お前が育ててないからだろ!」という、無責任な発言だなとも思うんですけど(笑)。

――今はご両親が一番の味方ということで。

麻希 診断がついた後、母が、「手伝うんじゃなくて一緒に育てるから」って声をかけてくれて。それは本当に心強かったし、今もその言葉通り、日々助けてもらってます。