これからは福祉に関わる仕事をしたい
――親子の日常を発信してきたYouTubeの「えぬくんちゃんねる」は、5月でえぬくんが卒業しました。今後、別の活動も考えているのでしょうか。
麻希 ずっとどこかで、これまでのYouTuber人生を活かして何かできないかと考えていまして、いろいろチャレンジしたこともあるんですけど、全部ちょっと違うなと感じていて。
で、結局自分は一番何がしたいかと考えると、やっぱり息子のことだったし、少しでも世の中の役に立ちたいという思いもあって、息子の居場所作りをテーマに、福祉に関わる仕事をしたいと思っています。
――障害児福祉に足りない部分を感じてきたことも大きいですか。
麻希 今でこそ種類や数も増えてはいるんですけど、まだまだ困ってる人に届いていなかったり地域差があったりして。
自分の得意なSNSでの発信を活かして、障害児福祉をもっとよくするために何か貢献できたらいいなと思っています。
――障害児育児の世界では、高等部卒業後に児童向けの福祉サービスが使えなくなる「18歳の壁」問題もよく聞きます。
麻希 障害のある子が特別支援学校を卒業した後は就労か生活介護に進む場合が多いのですが、どちらも放課後デイサービスより帰宅時間が早いので、親が働けなくなってしまうんですね。
それ以外にも私たちが乗り越えなくてはいけない壁がある中で、福祉を受ける側ではなく、福祉を担う側をやってみたいという気持ちはあります。
YouTuber活動を活かして次につなげたい
――政治に対する意識も変化しましたか。
麻希 ほんまにお恥ずかしながら選挙にも行かない人間だったんですけど、えぬの障害が分かって福祉を利用してから、自分の生活と政治が関わってるんだという認識を持って、やっと選挙に行くようになったぐらいです。
――「福祉」という言葉自体も、それまでは全然関わりのなかった人生だった?
麻希 保育士さんになりたいとか介護士になりたいとか、そういう気持ちも一切ないタイプだったので、ほんまに知らない世界でしたね。
――これからは活動の形態が大きく変わっていきそうですね。
麻希 そうだと思います。でもやっぱり5年間のYouTuber活動を無駄にしたくないので、これをどれだけ活かして次につなげられるかが課題ですね。
嫌な思いもしたし、後悔したこともあるけど、この5年間を無駄にしたくない。この活動を通じて出会ってきた人たちを大切にしつつ、YouTubeの中だけではない新しい自分で、また頑張っていきたいですね。

