産まれたばかりの我が子は、顔が紫色で……
――病名もわからない中での出産ということで、病院選びはどのようにされたんですか。
しほ 検査していく中で、どうやら気道が狭まっているか完全に塞がっている、もしくは気道が存在しない可能性まであり得ると指摘されて。で、もし本当に気道が完全に塞がっていたり存在しなかったりした場合、気管切開しても意味がないと。
そうなると、へその緒を切った途端、赤ちゃんに酸素がいかなくなってしまうので、へその緒をつないだまま必要な処置をするという、出産と同時に大手術が行われる可能性があると言われたんです。
日本でもその手術ができる病院は限られていたので、自然と都内の大きな小児総合病院一択になりました。結果的に、事前の胎児MRIで気道は存在していそうだということでしたが、いかんせん分からないことが多いし、今後も長くお世話になることを考えてその病院に決めました。
――お産はどのように進んだのでしょうか。
しほ 通常の帝王切開だったので計画出産だったんですけど、まず私のための帝王切開の手術室と、赤ちゃんの気管切開をするための手術室の2つを押さえておく必要があって。
で、私の帝王切開の執刀医と、新生児科で気管切開の手術をする先生もいなきゃいけないしということで、先生や手術室といったすべてのスケジュールが合致する日に出産日が決定しました。
「帝王切開はすぐ生まれるから覚悟しておきな」って言われてたんですけど、本当にあっという間でしたね。9時過ぎに始まって、9時10分過ぎには産まれていました。
――出産の日の朝を、どういう気持ちで迎えたか覚えてますか。
しほ 緊張して寝れなかったんです。でも、夫や家族をはじめ、ブログで経過を読んでくれていた方々からも応援のメッセージをいただいたりして、恵まれた出産だなと思いながら手術室に向かうことができました。
妊娠中にできることはやり尽くしていたし、これ以上検査しても処置できることもない。だから、生まれてきたらようやく何かしてあげられるという思いもありましたね。
――赤ちゃんを最初に見たときの思いは。
しほ 気道が狭まっているから呼吸はできないかも、という話は聞いていたので覚悟はしていましたが、やっぱり産声は聞こえなかったんですよね。
どんなお顔なのかとか、気になることは本当にたくさんあったのでドキドキしながらパッと一瞬見たら、3Dエコーで見ていたまんまのフォルムがそこにいるっていう感じで。呼吸がうまくできないから肌が紫がかっていて、早く手術してほしいと思いました。
