過去に否定された案が、いつの間にか息を吹き返している

「私が危惧するのは、そのような政治的意思が存在して、2005年の有識者会議の報告書で『国民の理解と支持、安定性、伝統のいずれの視点から見ても問題点があり、 採用することは極めて困難である』として否定された案が、いつの間にか息を吹き返し、衆参3時間ずつの審議だけで、多くの国民が危惧するなか、野党も同調して可決されたという事実である。この先、一旦過去に否定されたものでも、甦って時の権力の手で実現されることもあり得るかと思うと、正直暗澹とならざるを得ない」

高市内閣の支持率は急落した ©時事通信社

 細川氏は現在の天皇について「象徴天皇制の最大の擁護者で、かつ実践者である」と指摘。皇室と皇位継承の問題は「この国のかたち」の重要な要素だとしたうえで、こう綴った。

「現代国家との共生も考えず、女性差別の甚だしいやり方で、三十何親等も離れた赤の他人に皇位を移して、『男系継承は守られた』と言ったところで、国民が喜ぶわけでも、世界が称賛するわけでもない。『日本はいつまで時代遅れのことをやっているのか』と言われるのが落ちだろう」

ADVERTISEMENT

6月11日の天皇の会見 ©時事通信社

 8月10日発売の「文藝春秋」9月号では、「高市総理よ、日本を壊すな」と題した細川氏の寄稿を10ページにわたり掲載。改正皇室典範をめぐる問題点や、「数の力」で法案を押し通す高市氏の国会運営における懸念、高市早苗首相への疑問や、今の日本が目指すべき「この国のかたち」などについて綴っている(「文藝春秋」の電子版「文藝春秋PLUS」にも全文掲載中)。

文藝春秋

この記事の全文は「文藝春秋PLUS」で購読できます
〈緊急提言〉高市総理よ、日本を壊すな 
次のページ 写真ページはこちら