双子の弟が右腕に
こうして独立を果たした木山。その後、グループで中心的な役割を担うようになったのが、双子の弟だ。地元の同級生が明かす。
「弟は大学卒業後、神奈川県内で消防士をやっていました。兄に比べ、弟は利口な奴だったので『消防士を辞めた』と聞いて驚きました。よくよく聞くと、兄に『家を一括で買ってやるから』と現ナマを渡され、スカウトに誘われたというんです」
弟は兄の「木山会長」の右腕として重宝され、その後、6歳下の三男を迎え入れる。木山三兄弟が率いるナチュラルは、歌舞伎町で徐々に存在感を示していく。
ある日、Lの古参スカウトが新宿「アルタ前」に出向いた際、頭を垂れながら声を掛けてくる男がいた。
「昔、お世話になりました。トラブルがあったら、いつでも言ってください。自分たち、だいぶ新宿でやっているんで」
このスカウトはすぐには男の素性に気付かなかったが、彼こそ木山であった。巨大化したナチュラルについて前出のLの元幹部は驚きを隠さず言うのだ。
「うちのスカウトに『稼げるから来いよ』と。何人もナチュラルに引き抜かれました。制圧しようという思いがあったのかもしれない」
組織が急拡大するにつれ、彼らは暴力性を身に纏い始める。20年6月、歌舞伎町で暴力団の縄張りを荒らしたとして、ナチュラルは暴力団から大掛かりな襲撃を受けた。約5カ月後の同年10月、警視庁は住吉会系組員の男4人と、ナチュラルの男3人を暴力行為等処罰法違反や傷害の容疑で逮捕した。三兄弟だった。
