AI技術だけでなく、当事者との対話をはじめとする綿密な時代考証によって、モノクロ写真に「色」を与え、当時の空気感までをも現代に蘇らせた書籍『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』(光文社新書)。
前編では、紙・電子合わせて累計7.6万部を超える大ヒットの背景にある「戦前の日常への共感」や、出版後に写真の当事者が名乗り出たという奇跡のエピソードについて担当編集者に話を聞いた。
後編となる本記事では、和やかな日常の風景から一転、ページをめくるごとに牙を剥く戦争のリアルと、コロナ禍のさなかに行われた制作の裏側に迫る。
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「火」の鮮烈さと、あばら骨が浮き出た日本兵
――文春オンラインの過去の記事でも、「終戦直後にマーシャル諸島で撮影された、あばら骨が浮き出た日本兵たち」のカラー写真が非常に大きな反響を呼びました。編集作業を通じて、ご自身が最も衝撃を受けた写真はどれでしょうか。
担当編集者の髙橋氏(以下、髙橋) やはり、あばら骨が浮き出た日本兵の方々の写真は、私自身も非常に印象深いです。極限の飢餓状態がカラーになることで生々しく伝わってきます。
この方たちがなんとか生き残れたこと、そして、ここには写っていないけれど、もっと酷い目にあって亡くなった人が大勢いたことなど、写真を見つめながら色々なことを考えてしまいます。
――モノクロがカラーになることで、戦争というものの見え方はどう変わったと感じますか?




