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男が向かった先は…
現場は規制線が張られ、初秋の住宅街で起きた猟奇事件に周囲は騒然となった。里中は指名手配され、その日の夜、パチンコ店にいるところを逮捕された。
「信じてもらえないかもしれないが、A子は突然死んだ。オレが殺したわけじゃない。一家に迷惑をかけている貧乏神のような女を追い払うため、自分1人で罪をかぶろうと思った。更生の力になってくれた保護司や社長、由貴には申し訳ないと思っている」
検察は「殺意を認めるだけの証拠はなかった」として、里中を傷害致死と死体遺棄の罪で起訴した。
里中は「A子から包丁を取り上げるために、顔を殴るなどの暴行は加えたが、顔を床に押し付けて窒息死させた事実はない。刑事には『押しただけでは死なないはずだ。つじつまが合うように話せ』とか、『このままでは由貴さんの家族も連行して取り調べることになる』と脅され、警察や検察の言う通りの供述をしました」と述べた。
由貴さんは情状証人として出廷し、これまでの一部始終を話したが、里中の母親は「息子がこうなったのはすべて父親のせい。私は何もフォローができない」と言って、裁判所への出廷を拒否した。