2000年、9年2カ月にわたり少女を自宅に監禁していた佐藤宣行。高齢の父と甘やかす母のもとで我がまま放題に育ち、会社を退職後に「怪物」へと変貌していった男は、9歳の少女を誘拐し、自宅2階のベッドの上に縛り付けた。
少女が反抗すれば殴りつけ、ときにはスタンガンで服従させることも。同居していた母親は、なぜ長年の監禁劇に気づかなかったのか? 現地を取材した著者が目撃した、歪んだ母子関係と「監禁部屋」の残酷な実態とは……。
ノンフィクション作家の八木澤高明氏の文庫新刊『殺め家』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目)
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自宅2階に少女を監禁
彼が28歳の時、母親が買い与えることができないものを手に入れようと犯行に走った。
佐藤が目をつけたのは幼い少女だった。
1990年11月13日、長岡市内の田園地帯で下校途中の少女(当時9歳)を見つけ、ナイフを突き出し、脅し、車のトランクへ入れて、自宅へと連れ去ったのだった。
