“底の時代”になって、10年以上待たせた彼女にプロポーズ

――そうした状況の中、2007年6月、大学時代から交際していた二つ年上の女性と結婚されました。なぜ、このタイミングだったのでしょうか?

波田陽区 仕事が減って周りがどんどん離れていきましたが、それでもずっと横にいてくれたのが奥さんしかいなかったんです。僕と奥さんは同じ大学で知り合って、奥さんは僕の二つ年上なので、当時僕が20歳くらい、奥さんは21、2歳だったと思います。僕は大学を卒業して芸人になるために熊本の大学から上京したので、奥さんとは12年くらい遠距離恋愛でした。その間、年に2、3回しか会わなかったし、奥さんが保育士さんをしていましたが、奥さんがお金を貯めて東京まで会いに来てくれて、食事も全て奢ってくれて熊本に帰っていくっていう。売れない時代はバイトをしていましたが、ほとんど芸人の飲み会にお金を使っていたし、僕の中で優先順位がお笑いでした。しかも、エンタで売れて忙しくなると、2004年の後半なんて奥さんに全く会う時間もなかったし、奥さんの“お”の字も頭に浮かばないような人間でした。

 でも、僕の仕事が減っていくと、理由はわからないですけど奥さんが「私も一緒に東京に住むわ」って言ってくれたんです。僕も「来てくれるならどうぞ」っていう感じで同棲がはじまって。奥さんと同棲が始まったときは家賃20万くらいのマンションに住んでいましたが、仕事も減って、また安いマンションに二人で引っ越すことに。

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 引っ越し当日。まだ部屋に段ボールがいっぱいの状態の中で、僕が彼女に「結婚してください」とプロポーズをして指輪を渡したんです。そしたら奥さんがワーって泣いてしまって。このとき僕は、この人をこんなに待たせてしまったんだ…と思いましたね。大学生の時に出会ってプロポーズをした時は奥さんが34歳でしたから。田舎だし周りはみんな結婚していただろうし、親や親戚にも早く別れなさいって言われていたと思うんです。実際僕も東京に出て後も申し訳なくて「別れようか」と聞いたこともありますが、それでも「別れない」と言って、ずっと隣にいてくれました。