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女性を「モノ」として扱う歪んだ価値観
女性を「モノ」として扱い、そのデータを共有することで深め合う男同士の絆――誠也さんの話からは、そんな歪んだ価値観が浮かび上がってきました。
男同士の絆を深め合う関係性を、社会学的には「ホモソーシャル」といいます。
男子生徒同士で「クラスのあの子はかわいい」「あいつはブスだ」「あいつは胸がでかい」など、女性をネタにして値踏みする。友人同士で「何人の女性と性的関係を持ったか?」と競い合う。
これらは、いずれもホモソーシャルなコミュニティで消費される情報としてはおなじみです。
ここでは、女性はひとりの人間ではなく、男性が「俺はこれぐらいすごいんだ」と自らの男性性を仲間に証明するための、戦利品に他なりません。
この構造は、誠也さんのLINEグループ特有のものではなく、大人の社会にも厳然として残っているものです。
男同士で連れ立って性風俗店を利用し、「あそこの女はどうだった?」など感想と秘密を共有するのも、その一例です。
誠也さんのように、本来は誰かを傷つけたいわけではない少年ですら、この「男同士の絆」というプレッシャーに晒されると、目の前の女性の痛みに蓋をしてしまいます。
誠也さんは小学校の頃からジェンダー平等の教育を受けてきた世代ですが、男女平等の建前と、「一人前の男として認められたい」という「有害な男らしさ」との狭間でもがいていました。