10年前の悪夢が頭をよぎる。2016年4月14日。今回と同じ熊本県下を襲ったM6.5の地震の発生。翌日に私は熊本市内に入った。その深夜、余震というにはあまりにすさまじいM7.3の地震の揺れと恐怖を市内のビジネスホテルのベッドの上で経験した。

 ホテル客室の天井が崩れ落ちてくるのが見えた。直後闇に包まれ、停電を悟った。ビジネスホテルの従業員はすべての客室のドアをたたきつづけ、宿泊客全員を非常階段に誘導、通りに避難させ、点呼をとった後、定められていた避難所に案内してくれた。

 それから夜明けまで、いや、翌日以降も余震が続く。神経を逆なでする地震警報が途切れることはなく、眠れぬ夜は続いた。

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 犠牲者は災害関連死含み、278人にのぼり、県民の約8割にあたる約148万人が被災。一時最大約18万人が避難所生活を強いられたのである。

 さらに重要文化財熊本城まで重大な被害を被り、石垣や天守閣まで一部崩落。それがこの10年でやっと復興が叶いつつあった。

 この地が7月28日夕刻、また地震に襲われたのである。

今回の熊本地震でも災害派遣された自衛隊部隊 ©宮嶋茂樹

「4600人の自衛隊員」が熊本へ

 せっかく、ひとつひとつ忠実に組み合わせ、修復しつつあった熊本城の石垣が、再び崩落してしもうたのである。これで心を折るなという方が無理である。

 今回、不肖・宮嶋が現場入りしたのは震災発生の翌日夕刻であった。

今回の地震後の熊本城。石垣が再び崩落してしまった ©宮嶋茂樹
地震で倒壊した家屋。車も下敷きになり車中泊もできず、物干し竿だけが残った ©宮嶋茂樹
©宮嶋茂樹

 震災発生後直ちに木村敬熊本県知事は自衛隊に災害派遣を要請、それを受け地元陸上自衛隊第8師団を基幹とした4600人が課業終わりにもかかわらず、直ちに出発、イオンモール熊本での爆発現場や被災地での人命救助、生活支援活動に当たった。