宮藤官九郎さんの人気エッセイ「いまなんつった?」が、前号でめでたく連載888回を突破しました。パチパチパチ……! そこで今回は、日本を代表する俳優・役所広司さんをお迎えしての特別編をお送りします!

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役所=ヘアメイク:佐々木弥生(THYMON Inc.)、スタイリング:安野ともこ、衣装協力: Levi’s®︎ Vintage Clothing・Levi’s®︎
宮藤=スタイリング:チヨ、衣装協力:SHIRAISHI D STUDIO〈帽子〉

映画のプロモーションの時、どうしてますか?

宮藤 本日は僕のリクエストでお越しいただきまして、ありがとうございます。役所さんとは、このところ映画で共演があったり(『時には懺悔を』)、僕が脚本を書いたドラマで主演していただいたり(『俺のこと、なんか言ってた?』)、ご縁が続いているんですが、案外二人でゆっくりお話しする機会がなかったなと思って。

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役所 けっこう濃密な時間は過ごしているんですけどね(笑)。映画では共演シーンこそなかったですが。

宮藤 そうなんですよね。役所さんは、主演の西島秀俊さん(佐竹)が在籍していた探偵社の社長。そして僕は、物語の鍵を握る重い障がいのある息子・新(しんすけ)を一人で育てている明野という役で。ところで役所さんは映画のプロモーションの時ってどうしてますか? 僕、いつも困るんです。脚本を担当した作品なら語ることあるけど、出演作を自讃するって「俺、いいですよ」って言ってるみたいでこっ恥ずかしい。でも当然宣伝はしたい。こういう時、なんて言うのが正解なんでしょうか?

役所 難しいですよね(笑)。でも僕はそこはもう割り切って、なるべくお客さんが劇場に見に行きたくなるようなコメントを心がけてます。それに、自分が出ている作品であっても、出来上がってしまえば監督のもの、監督のせいと思ってますから(笑)。人のことだと言いやすいでしょう? そういえば昔、伊丹十三監督は、PRキャンペーン中、映画のチラシを持って、裏に書いてある文章を頭から終わりまで読むっていうのをやっていましたね。「いい映画ですから、絶対見に来てください」って。

宮藤 さすが(笑)。『時には懺悔を』の監督は中島哲也さんですが、役所さんは中島さんの作品は……。

役所 3度目ですね。「中島組だったら、どんな役でもいいから出たい」と俳優が集まってくる監督です。