貴乃花親方が相撲協会に退職届を出した件。
朝刊スポーツ紙はそのあと動静を報道しているが、夕刊スポーツ紙&タブロイド紙は次のステージに行っている。
「貴乃花、来年夏の参院選出馬説」である。
貴乃花をめぐる見事な「3紙共演」
東スポ、日刊ゲンダイ、夕刊フジの3紙が見事に共演していた。
見出しを並べてみよう。
「引退貴狙う 鵜の目鷹の目 『来夏参院選の目玉』政界進出の話も」(東スポ 9月27日発行)
「安倍自民の目玉候補 貴乃花 飛び交う参院選出馬説」(日刊ゲンダイ 9月28日発行)
「貴 来夏 参院選出馬プラン」(夕刊フジ 9月28日発行)
この中で気になるのは東スポの「貴狙う 鵜の目鷹の目」という見出しである。「貴」と「鷹の目」をかけてきた。
東スポ見出しと言えば90年代初期の湾岸戦争時に「フセイン インキン大作戦」(1990年11月23日)という不朽の名作がある。
当時のフセイン・イラク大統領が米軍にインキンパニックをまき起こさせ、かゆさで戦意喪失させる作戦を考えているという記事だったが、素晴らしかったのは見出しの軽快さ。個人的には日本語ラップはここから始まったと思っている。今回の「貴狙う 鵜の目鷹の目」は東スポの伝統がさく裂した。