「実はあんたはお父さんの子じゃないんだよ」小5で知った衝撃的な事実
――借金に関しては、育ての父は最後までなにも知らずに。
斎藤 育ての父の家が裕福だったので、すべて返してくれたんです。母は父に借金のことを話していなかったんですけど、やっぱり父の勤め先にも取り立てに来るんですよ。しょっちゅう来るものだから、父は道路公団を辞めざるをえなくなっちゃったんです。
それで父の家がなんとかしてくれたんですけど、今度は父がうつ病になっちゃって。仕事を2、3か月休んだのかな。取り立て屋が来たりして、働くのがイヤになっちゃったんでしょうね。しばらくして、警備員になって働き出しましたけど。
――非行に走るようになったのは、いつ頃から。
斎藤 小学5年生のときですね。今でもはっきり覚えてますけど、保健体育の授業があって、そこで血液型について教わったんですよ。それでA型とAB型からO型が生まれないってことに気づいて。
保健室の先生に、「AとABの親からOの子供って生まれる?」って聞いたら「生まれないよ」と。母にも「AとABでOは生まれねえんだけど、なんで俺はOなんだ?」って聞いたら、「1000人に1人生まれんだよ」って(笑)。隠したかったんでしょうね。
どうしても納得できなくて、当時僕がよく行ってた病院の先生に聞いたんですよ。山田クリニック、今でも覚えてます。そこでも「うん、生まれないね」って。ここで確信を持っちゃったんですよ。
――どちらかが実の親ではない。
斎藤 そこで母に聞いたんだけど、絶対に口を割らなかったです。だけど母が酔っ払ったときに言われたのかな?
とにかく「てめえ、ほんとのこと言え! じゃねえと俺、家出るぞ」なんて言って、母と取っ組み合いになった時があったんですよ。そうしたら、「実はあんたはお父さんの子じゃないんだよ」って。
「だけど育ててくれたのはお父さんなんだから、ほんとのお父さんだと思いな」と続けられて。そこが不良の始まりだったんじゃないですかね。
頭の中が真っ白になっちゃいましたよね。今まで育ててくれた親が実の親じゃないなんてね。
撮影=志水隆/文藝春秋
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