――経済的な不安もありますか。
寝り子 今は実家に戻らせてもらっているんで、ありがたいことに、治療費以外はそんなにお金はかからずに済んでいます。
お金はあの世に持っていけないので、今しかできないことや、自分が本当にやりたいことにはお金を使いたいと思うようになりました。私は、今この瞬間を大切にしたいんです。着々と貯金は減っていますが、今を楽しんでいます(笑)。
節約していることで言えば、車が趣味だったんですけど、税金や維持費がばかにならないので、愛車のインサイトは手放しました。完治したらまた取り戻したいです。
街中で「この中にがんの人はどれくらいいるんだろう」と考えることも…
――30代での闘病ということで、「何で自分だけ」みたいに思ってしまうことはなかったですか。
寝り子 友だちと遊んでると思いますね。街を歩いてても、「この中にがんの人はどれくらいいるんだろう」とか、頭の中はそればかりっていうか。
私もウィッグをつけてたらがん患者には見えないだろうから、「健康そうに見えるあの人も、もしかして抗がん剤を打ってるのかな」とか、そういう想像をするようになりました。
――闘病仲間もいらっしゃるそうですが、どんなネットワークでつながったんですか。
寝り子 インスタでつながりました。同じ大腸がんのステージ4で、年代が近い子もいるんです。私の地元だとAYA世代(思春期から若年成人)の人はほとんどいないけど、SNSをはじめて出会えるようになりましたね。
今、その子とバンドをしていて練習中なんですけど、まずはコピーでサカナクションをやろうって話してます。本当はマリリン・マンソンとかが好きなんですけど(笑)。
「本当は病気じゃないだろ」YouTubeに批判的なコメントが相次ぎ…
――YouTubeでもピクニックや旅行の様子をアップされていて、闘病記録っぽくないですよね。
寝り子 最初の動画は「末期ガンと宣告された日」というタイトルで回りましたけど、自分のYouTubeでは“悲劇”を売りにしたくなくて。
再生数を伸ばすなら、辛い抗がん剤治療中の写真とか、「もう死にそうです」みたいな動画を上げた方が伸びると思うんですが、抗がん剤治療中の方にちょっとでも元気になってほしいという思いもあって、なるべくポジティブな発信をしたいんです。
でも、楽しそうな動画を上げていると、「遊んでばっかりじゃん」みたいなコメントがきたりして。

