築40年の狭小アパートと過酷なダブルワークで、家族関係までギスギスしていた会社員の横山祐太さん(38)。窮地を脱するために彼が味方につけたのは、ChatGPTとGoogle Geminiなどの「AI」だった。
不動産業界との情報格差に立ち向かうため、AIを“天才軍師”として武装。相場の徹底分析から住宅診断書の解読までフル活用し、中古マイホームの購入・リフォーム費用で総額「620万円」もの削減を実現。その方法を、本人に直撃した。なお、本記事は横山さん個人の事例に基づくものです。(全2回の1回目)
◆◆◆
「このままでは家族が壊れる」
――家を買おうと思ったきっかけは?
横山祐太さん(以下、横山) 築40年のアパートに住んでいたのですが、子ども2人が騒ぐたびに妻が叱りつけ、家の中が常にギスギスしていました。私自身、過酷なダブルワークで自分の時間もゼロ。「このままでは家族が壊れる」と思ったのが最初です。
――最初は新築マンションを検討したそうですね。
横山 新横浜のきらびやかな新築マンションのモデルルームを見に行きました。提示価格は「6900万円」。私の年収は500万円で、妻は400万円。営業マンは「夫婦でペアローンを組めば、管理費と修繕積立金を足しても月々21万円の返済で届く夢ですよ」と囁いてきました。今の家賃プラス5万円で新築マンションが手に入ると。
――新築モデルルームで舞い上がる気持ちはわかります。
横山 でも帰宅して冷静になり「どちらか片方が倒れたら即破綻じゃないか?」と恐怖が這い上がってきた。そこで「チャッピー」に最悪のシナリオをシミュレーションしてもらったんです。
――AIはどんな答えを?
横山 Pythonを使ったデータ分析で残酷な現実を突きつけてきました。「10年目に妻が仕事を辞めて収入が激減。15年目に修繕積立金が倍増、12年目に家計は完全に破綻する。さらにオーバーローン状態になり、売りたくても売れない監獄状態になる」と。グラフで描かれた「死の螺旋」を見てゾッとし、新築の図面をシュレッダーにぶち込みました。
