「議員じゃなかったら、逮捕くらいできるよな」
「自民党議員の家族ということで捜査のハードルは上がり、より慎重になった」
ある捜査員は、「旦那が国会議員じゃなかったら、絶対逮捕くらいできるよな」と話し、臍を噛んだ。
前述した第1弾記事で紹介したのは、木原氏の愛人A子さんの核心証言だ。木原氏はX子さんと家庭を営む一方、A子さんとの間にも子供をもうけていた。
木原氏から種雄さんの不審死を巡るX子さんの関与を聞かされたA子さんは、知人にこう明かしていた。
「家宅捜索が入ったって言っていました。全部、家と実家に」「『俺がいなくなったらすぐ連行される』って言ってました」「『離婚したら、奥さんがまた連行される可能性がある』っていう話になり」「『連行させればいいじゃん』って言ったら『子供もいるし、どうすんだ』みたいな話になって」
事件はまだ決着していない
第4弾では、X子さんの取調官を務めた警視庁捜査一課の佐藤誠元警部補が実名で告白。同年7月13日、当時の露木康浩警察庁長官が会見で「証拠上、事件性が認められないと警視庁が明らかにしている」と発言したことに反論した。
「はっきり言うが、これは殺人事件だよ。当時から我々はホシ(犯人)を挙げるために全力で捜査に当たってきた。ところが、志半ばで中断させられたんだよ」
18年10月の取り調べでは、X子さんは聴取を終えると、警視庁本部庁舎からタクシーに乗って帰宅し、そこに木原氏が同乗することもあった。捜査員がドライブレコーダーを回収して分析すると、驚くべき発言が収められていたという。
「俺が手を回しておいたから心配すんな。刑事の話には乗るなよ」
佐藤氏が振り返る。
「『国会が始まれば捜査なんて終わる。刑事の問いかけには黙っておけ』と指示を出していたんだ」
一連の報道を受け、23年10月、種雄さんの遺族らは被疑者不詳で殺人罪の告訴状を警視庁大塚署に提出。1週間後に受理されたが、大塚署はわずか50日あまりで、「事件性は認められない」とする捜査結果を東京地検に送付。現在、事件の行方は検察の手に委ねられている。
つまり、事件はいまだ“決着”していないのだ。
そして――。

