天才妹への嫉妬と葛藤
茜羽 妹は本当に素晴らしい選手です。私はバドミントン界ではちょっと知られた“シスコン”で、妹を自分の娘のように可愛がってきました。それは、両親から「妹を守ってあげて」とずっと言われてきたことも大きいと思います。私のように鼻っ柱が強いタイプではなく、妹は実直できちんと上の人の言うことを聞くタイプなんですよね。
バドミントン選手としては、どちらかといえば私のほうが期待されていたと思います。私は身長が高く、妹は小柄でしたから。実際、中学時代までの実力も、私が上だったでしょう。ところが、高校から妹は開花し始めました。それまで「茜羽ちゃんの妹」と呼ばれていた妹ではなくなり、今度は私のほうが「萌恵ちゃんのお姉さん」みたいになったんです。
――現在も世代トッププレイヤーとして日本バドミントン界を牽引する高校時代の山口茜選手に唯一、土をつけたのが萌恵選手でした。
茜羽 私は完全に追い抜かされてしまい、一瞬、黒い感情が渦巻いたこともあります。隠さずに言えば、「それまでは私のほうが上だったのに」という悔しい気持ちです。同時に、これまでは期待されることがプレッシャーだったけれど、明らかに周囲の反応が変わったことに寂しさを感じました。そんななかでも、母は変わらずに私に期待を向けてくれたのは救いでしたが。
――現在も、妹さんとの関係性は良好ですか。
茜羽 パパ活という言葉がありますが、「姉活」と揶揄されるほど妹に貢いでいます(笑)。もっとも妹は何を聞いても「要らないよ」と遠慮するので、私が勝手に彼女の好きなブランドのものをプレゼントするんですが。
――高価なのでは。
茜羽 最高で、20万〜30万円するバッグや靴でしょうか。経済的に余裕ができたので、家族には還元したいと思っていて。
