プライベートでも交流がある福山雅治
5 福山雅治と東野圭吾の謎 〜二人だけの秘密〜
ガリレオシリーズと言えば、福山雅治氏主演で映像化され、テレビドラマは最高視聴率24.7%を記録。映画『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』『沈黙のパレード』の3作品で累計興行収入112億円を突破している。
2007年のテレビドラマ化以降、東野氏は「福山さんをイメージして小説を書くようになった」という。『聖女の救済』では、刑事の内海薫が福山氏の曲を聴く場面もある。
二人はプライベートでも交流があることを、雑誌の対談で明かしている。福山氏が持参したあるウィスキーが小説の中に登場したり、食事のときに交わした会話が物語にちりばめられているという。まるで「ふたりでこっそり行ったデートの話がちょっと書いてある感じ」(福山氏)。
福山氏は、映画『ブラック・ショーマン』公開時のインタビューで、東野氏についてこう語っていた。
「僕がそばで見てきた東野先生は『市井の人』でもあるんです。一生活者であることと、世界中で読まれる大作家であることの共存と振れ幅。そこに不思議さと凄みを感じます。そして何より、人情味あふれるお人柄。育ってこられた環境や日常の暮らしのお話を伺っていると、人と人との結びつきを当たり前に大切にされているなと感じています。(中略)東野先生の作品に出てくる人は、主人公に関してはキャラクターが際立っていると思います。湯川学という天才物理学者であり、かつ『結果的に名探偵』という人物像は紛れもなく発明だと思っています。しかし、他の登場人物たちは、いい意味でありふれた日常を暮らしている。その心の機微が描けるのは、先生が、日々の人付き合いをごく自然にやられているからだろうなと拝察しています」
福山氏は『永遠の記憶』を読んで、湯川学と草薙が抱え続けた「忘れてはいけない謎」の巨大さに度肝を抜かれたという。
「自分はずっとミステリ作家だ」と語っていた東野氏。『永遠の記憶』の見本誌を見届け、旅立った。
小説を愛し、家族を愛し、読者を驚かせることが最大の歓びだった作家。東野圭吾氏の著作は永遠に読み継がれるだろう。

