深みのある低音ボイスで『ルパン三世』次元大介、『攻殻機動隊』バトーなど数々の人気キャラを演じてきた声優・大塚明夫さん。中でも世界中にファンを持つのがゲーム『メタルギア』シリーズで演じたスネークだ。
キャラ、そしてゲームを作った小島秀夫監督との絆、同じくお気に入りキャラに挙げる『Fate/Zero』ライダーへの思い、そして『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で演じた高雄コウジについても語ってくれた。
スネークの「待たせたな」は、アドリブから生まれた
――ゲーム『メタルギア』シリーズで演じたスネークの話も伺わせてください。今やスネークの代名詞である「待たせたな」は、もともとアドリブだそうですね。
大塚明夫さん(以下、大塚) 本編中のアドリブです。その後、CMでも使われていました。
――ゲームの収録って、アドリブでもいけるものなんですか。
大塚 いや、だって、手がけた小島秀夫監督が目の前にいるから(笑)。取捨選択は任せられるじゃないですか。吹き替えの洋ゲーとかだとそうはいかないんですけど、昔のゲームはセリフを先に録って、後から映像を付けてましたから。
――『メタルギア』シリーズでいえば、『METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS』(以下、『MGS4』)での、大塚さん演じるスネークと、お父様の大塚周夫さん演じるビッグボスのやり取りは、今でも名シーンとして語り草です。
大塚 本当にありがたいですね。あの時はビッグボスのモーションアクターを僕がやりました。その演技に合わせて父がセリフを入れ込んだんです。現場に行ったら、モーションキャプチャースーツを着た僕がいることに父が目を丸くして、「お前に俺が声をつけんのか」と驚いていて、面白かったですね。
――大塚さん親子に確執があったと今でも言われる一因には、『MGS4』のあのシーンの影響もあるかもしれませんね。
大塚 それはあるかもしれないですね。殺し合った後の和解みたいなシーンですから。小島監督の思う壺です(笑)。
――大塚さんは多数のキャラクターを演じてきましたが、スネークにはかなり思い入れが深いそうですね。
大塚 ありますよ。だってねえ、小島監督とコナミがどうなっても、ファンにとってスネークは大塚明夫のはずだし。ファンのことを思ったらね……。やっぱり板挟みですよ。
