――そこからかなり勉強したと思いますが、1日にどれくらい勉強したのでしょうか。

田中 平日は1日に1時間くらいだったと思います。テストの2週間前になると部活がなくなるので、そこで勉強し始めるという感じでした。だから高校1年生の時は赤点予備軍になることもありました。

「今でも助けられています」高校1年生の秋から急に成績が伸びた理由

――その後、本格的に勉強を始めたのはどれくらいの時期だったのですか。

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田中 私の場合、勉強時間を増やすというより、本質的に「なんで勉強するんだろう」とか「なんでこの科目でこういう単元があるんだろう」というようなことから考えるようになって。

「なんでだろう」を突き詰めて考えるようになって、理解が早くなったことで、高校1年生の秋くらいから急に成績が伸びていきました。

――考え方のコツが分かってからぐんと成績が伸びたのですね。

田中 そうですね。その時に学んだ「本質を掴む力」には今でも助けられています。

――では、勉強が辛いといったこともあまりなかったのでしょうか。

田中 東大受験って、アスリートのトレーニングみたいなものだと思うんですよね。だから息をするように勉強しないといけないと言いますか、「辛い」と思いながらする受験ではなく、覚悟を持ってやっているイメージがありますし、私もそうでした。

――「東大を目指せ」という校風の中高一貫校に通っていて、息苦しさを感じることもありませんでしたか。

田中 高校生くらいから、やっぱり少しずつ違和感を覚えるようにはなりましたね。小学生の時も、中学に入ってからも成績順でクラスが編成されていたのでそういうものだと思っていたのですが、「なんでだろう」と考えていくと違和感があって。

 ただ、東大を目指すためにはそのシステムにも合理性があったので、「まあ仕方ないか」と受容しつつ学校生活を送っていました。

 

「東大に入って官僚や弁護士になるのが一番かっこいいだろう」

――「経営を学ぼう」ということ以外に、東大に入ったあとに「次はこうしよう」といったビジョンは何かあったのでしょうか。

田中 全くなかったですね。時代もあるかもしれませんが、高校生の時は「東大に入ったらなんとかなるだろう」と思っていたくらいで、情報も今ほど出回っていなかったんです。

 だから私も同級生も、すごく短絡的で「東大に入って官僚や弁護士になるのが一番かっこいいだろう」というような感じでした。

――東大に合格した時は、どういう気持ちでしたか。

田中 喜びというより、安心でした。現役で落ちてしまって、浪人していた1年間に一生懸命頑張っていたので、ほっとした気持ちが大きかったです。