白髪、薄毛、髪のうねり……。更年期以降、女性の髪には様々なトラブルが出てきます。そこで今回は、美容ジャーナリストで毛髪診断士でもある伊熊奈美さんに、女史会世代のヘアケアについていろいろとお話を伺いました。

 白髪ケア、ヘアカラー、ブラッシング、髪の洗い方から乾かし方まで。知っているようで知らなかった髪のことが次々と明らかに。『週刊文春WOMAN 2026秋号』より、一部を抜粋してご紹介します。

左から、渡辺満里奈さん、松本孝美さん、野宮真貴さん、伊熊奈美さん

実はあまり知られていない、白髪に「効く」製品は?

松本 伊熊さんは「白髪は改善できる」と、よくいろんなところでおっしゃってますよね。

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伊熊 いい化粧品がいまはいっぱい出てるんです。髪の毛の色素細胞を作る色素幹細胞が2002年に発見されて、11年には白髪と脱毛のメカニズムも解明されました。そこからさらに研究は進み、白髪のステージによっては「改善できる」ようになりました。

野宮 え、改善するの?

伊熊 現段階では、薬機法(旧薬事法)の関係で成分や技術の研究結果としてしか白髪が改善するとは言えないんです。ただ、タイムリーなことに、つい先日、政府が出した骨太の方針で「Jビューティーを活性化させよう」ということが決定され、薬機法見直しの動きが急に出てきたんです。日本はいま、Kビューティーに押され気味なので。

渡辺 韓国だ。

伊熊 韓国はいまやフランスやアメリカに並ぶ世界トップクラスの化粧品輸出大国。日本が後れを取っている要因は規制が厳しすぎるから。特に白髪に関してはかなり厳しい。エビデンスがどんなに出ていても、絶対に「効く」「改善する」と言えない。でもそれが規制緩和へと動き始めたんです。

女史会 へ~!

松本 つまり、いま売られている商品で「効く」ものが既にちゃんとあるのに、みんなにあまり知られてない、ということなの?

伊熊 そうなんです。色素幹細胞を維持できない、あるいは作った色素が毛髪に届かないなどから白髪になることがわかっているので、それを予防・改善するための成分もわかってきていて。例えば、色素幹細胞を活性化させてメラニン生成を再開させるもの、色素幹細胞に働きかけて黒髪が育ちやすい環境にするもの。具体的によく知られている成分でいうと、レイシエキス、ホップエキスとか。資生堂の「アデノバイタル」に入っていますね。ミルボンの「エンハンシング ビバシティ」のカッコン、カモミラ、タイムエキスなどもそうだし、ホーユーの「ビゲンスキャルプエッセンス」や「グランケアYS」のヤーバサンタというハーブ成分も有効なエビデンスが出ています。満里奈さんがモデルをやってらっしゃるロート製薬の「50の恵」にも、実は育毛だけでなく白髪に有効と見られる成分が入っているんです。