海外での栽培を拡大し…

 一方、外国産そばはどうか。日本では外国産そばは中国産やロシア産に大きく依存している。現在、中国での作付け減少などが進み安定的なそばの確保が重要視されている。そうした状況で、宮本製粉株式会社はアメリカワシントン州でマンカン種とならんでボタン種のそばを播種栽培し、収穫量を増加しようと試行錯誤を続けている。

真辺健治さん(左)と若山泰輔さん(右)
宮本製粉株式会社のブース

 宮本製粉株式会社、営業部長の若山泰輔さんに話をうかがった。

 アメリカワシントン州は太平洋側の北西部に位置する。主要都市にはシアトルが挙げられる。沿岸部は比較的温暖な気候だが、内陸地は乾燥した広大な草原や農地が広がっているという。そこに4200町歩(約4200ha)、東京ドーム約900個分の圃場があり、そこにロッキー山脈のコロンビア川から水をひいてスプリンクラー散水(半径435m)を行い、そばの栽培を実施している。

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スプリンクラーで散水している様子

 なぜ、アメリカでそばの栽培を行うのか。その背景には、「幻のそば」といわれているボタン種(北海道由来のそば)が種問題(在来種と品種改良種の違いや交雑・保全等の課題)で北海道での生産が難しくなっていることがある。ワシントン州の農地は乾燥地帯ではあるが寒暖差が大きく(10度差程度)、そばの栽培に適しているという。散水がうまくできれば管理もしやすい土地、虫との共生環境も良好だとか。

広大な農地に期待も大きい

 半径435mの円形の農作地にそばを播種してみると、現地にあるマンカン種より生育速度が速く、良好な収穫が期待できているという。今後安定的な供給源になることを期待しての取り組みだそうだ

カザフスタン産のそば栽培に活路を見出す会社も

 カザフスタン産のそば粉に活路を見出している製粉会社もある。東京都練馬区に本社を置く明治33年創業の池田製粉株式会社だ。代表取締役社長の池田康一朗さんから話を聞いた。

池田製粉株式会社のブース

 中国では内モンゴル自治区などでそばの栽培が盛んだが、トウモロコシなどの補助金がでる作物への転換などが進み、そばの作付けは減少傾向が続いているという。池田製粉株式会社では商社を通じて、そばの栽培を内モンゴル自治州などで行ってきたが、作付け減少に伴い価格上昇が続いている。

社長の池田康一朗さん(左)と松本諒太さん(右)

 茨城古河、鹿沼夏新、中標津などの国産そばだけでは需要に追いつかない中、主要な輸入元であるロシアの減産や中国の玄そばの在庫不足、アメリカからの調達不足に加え、流通経費の高騰も続いている。こうした世界的な供給難を打開するため、新たな調達先として「カザフスタン産」のそばに注力している。

 現在、日本の品種の播種栽培に取り組んでおり、3年目にして収穫量の増加が期待できる状況になりつつあるとか。池田社長は「カザフスタンはロシアの一大そば栽培地域と近く、今後、大きな産地になりつつある」と期待を隠さない。