――塾には通っていなかったんですか?

こたけ 通っていなかったですね。周りはみんな行っていたんですけど、家のことを気にしていたのもありますし、塾に行くお金がもったいないと思っていたし。塾に行っていないのに一番成績がいい、というのが気持ちよかったというのは正直あるんですよ。そういうのに酔っていた中学生でもありましたね。

――確かに無課金で1位かっこいい。そういうシチュエーションを自ら楽しむ向きは、今もありますか。

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こたけ あると思います。その究極が「弁護士なのに芸人」なのかもしれないですね、今思うと。

香川大を受験、法学部にさえ行ければ…

©鈴木七絵/文藝春秋

――香川大学を志望されたのは何か理由があったんですか。

こたけ 特に理由はなくて、選択肢がそもそもなかったんです。とりあえずセンター試験を受けて、その成績で受けられる法学部を探したら、一番近かったのが香川大学だった、それだけで。受験対策も特にしていなくて、赤本を解いた記憶もないです。部活が終わってからなんとなく勉強して、とにかく法学部にさえ行ければいいと思っていました。司法試験は受けようと決めていたので。

――その頃にはもう弁護士になろうと決めていたんですか。

こたけ 高校に入ったくらいには決めてました。そもそも自分がイメージできる職業がほとんどなかったんですよ。母親が看護師だったので看護師の仕事はイメージできたんですけど、それ以外はテレビで見る医者とか弁護士ぐらいしか分からない。それも弁護士ってかっこいいな、ぐらいの感じでした。

――どれも難関の資格を取得して就くお仕事ですね。

こたけ 難しいことすら全然わかっていなかったです。ドラマで見て、めっちゃかっこいい職業あるなって思うくらいで。

――どんなドラマに影響されたんですか?

こたけ 『離婚弁護士』とか。高校のときには『ビギナー』というオダギリジョーさんとミムラ(美村里江)さんの司法修習生のドラマがあって、それもめっちゃ見ていました。僕の同期で、一緒に修習して検察官になったやつがいるんですけど、そいつは『HERO』を見て検察官を目指したと言っていました。

――意外とミーハーだったりする(笑)。

こたけ 全然珍しくないんですよ、そういう入り口は。

――少し前ですが『働きマン』が流行ったときに編集者志望が急に増えた、みたいな話も聞きますし、どんな職業にもそういう入り口があるんでしょうね。

こたけ 他のジャンルでもそういうのあるんですね! テレビの力はすごい。