「自分の顔と名前がちゃんと浮かぶような存在になったんだな」
――アンケートの母数も1万人以上と大きいから信頼性もある。
こたけ そうですね。僕自身はメロいかどうかというより、芸人の中で誰かを思い出そうとしたときに、自分の顔と名前がちゃんと浮かぶような存在になったんだな、というのがうれしかったです。最低限の知名度がないと、そもそも候補に挙がらないじゃないですか。よくあるイケメンランキング的なものも、本当にかっこいい人が選ばれるというより、有名な人の中からみんなが選んでいるだけだったりしますよね。
――嫌いな芸人ランキングもそんな気がします。江頭(2:50)さんとかすごい。
こたけ 結局はその人のことをみんなが覚えている、という証拠でもあるわけで。存在感がそこにちゃんとあるということ自体がすごいことだと思います。その世界の真ん中に近いところに、自分も入れるようになったんだな、と感じました。
――今お話を伺って、配偶者の方と対等な関係を築いているのも、そのメロさの一部にあると思いました。
こたけ どういうことですか。
――たとえば配偶者と権力勾配がある関係性だったり、相手に古いジェンダー規範を押し付けるような感覚だと、メロさは逃げていくというか。
こたけ なるほど(笑)。
――こたけさんが思う「メロい芸人」ってどなたですか?
こたけ その意味だと僕はニューヨークさんだと思う。売れてるのにみんなに平等に関心があって、驕り高ぶることなく純粋に面白いことだけをやってる。視聴者からも芸人仲間からも評価が常に高いのに、圧を出さないってすごい。
――逆に、圧を出す人のほうが弱く見えてしまう時代なのかもしれません。
こたけ そうなんですよね。不安だから圧を出しているんだろうな、と思われてしまう。本当に面白くて、本当に自信のある人は、圧を出す必要がないんだろうなとは思いますね。
スタンダップコメディをもっと広めたい
――こたけさんが芸人としてこれから果たしたい目標はありますか。
こたけ 「弁論」がもっと大きくなることが自分の中で一番の目標ですし、スタンダップコメディというジャンル自体がもっと広まってほしいと思っています。その人の個性が包み隠さず出るというのが、スタンダップの面白さの一つ。僕がやっている「東京漫談倶楽部」というライブでは、いろんなゲストを呼んで無理やりネタをやってもらうんですけど、初めてスタンダップをやるという人でもみんなめちゃくちゃ面白いんですよ。各々の個性がどうしても出るので、みんなやればいいのに。
