JPN TAXIにも死角が……

 日産が開発を止めたこともあり、今や代表的なタクシー車両となったJPN TAXIであるが、死角もある。“タクシー専用車両”として開発されたにもかかわらず、業界や利用客から不満や改善要求が出てきているようだ。

 例えば走行距離20万kmあたりで様々なトラブルが起こる例が続出し、従来のタクシー車両と比べ耐久性が低いと言われ始めている。

 これはハイブリッド化を中心とした電子制御の複雑化に加え、タクシー専用ではない=そこまでのタフさを求められない他車種との部品共用という点が要因のようだ。LPG燃料にこだわったところ(某タクシー協会の重鎮がこだわって押し通したという噂だが)や、車両価格の高さもネックとなっている。

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 この他、車体寸法が影響する車体の動きやFFハイブリッドというパワートレーンの特性、ピッチング(車体の前後端が揺れる動き)が発生しやすく、夜間のヘッドライトが揺れて対向車のドライバーが眩しく感じることが多かったり、ドライバーの運転次第では乗客がクルマ酔いしやすいなどの難点も見受けられる。

JPN TAXIのベースとなったシエンタ(トヨタ公式サイトより)

 そのためタクシー会社によっては、JPN TAXIのベースとなったシエンタを導入するところも増えている。車両価格が圧倒的に安く、燃料はガソリン。ハイブリッドを選べば燃料代も安く、ガソリンスタンドよりも少ないLPGスタンドへ充填に行く手間も減らせるからだ。

 シエンタはトランクも広く、ウェルキャブという福祉車両もあり車椅子の利用客にも対応しやすい。だがトヨタにとっては、タクシー専用車両よりもライトミニバンの方がタクシー向きと評価されては名折れであろう。

 したがって次世代のJPN TAXIは、よりタクシーとして使いやすく、耐久性も高いモデルに仕立て上げられるに違いない。

 対する日産はと言えば、一時はタクシー車両から撤退する形となったものの、新たな形で参入する可能性が高まってきた。今年中にも東京都内でEVのリーフを使用したロボタクシーの実証実験を開始すると発表したのである。まだ実証実験ではあるが、全国に広がり本格導入すれば米国や中国のロボタクシー事業に一気に追い付くことも期待できそうだ

 この先のタクシー車両のミライが楽しみである。

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