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「このウスバカヤロウ!」
僕は左利きなので、後々不自由がないように右手の小指を詰めることにしました。出刃包丁を小指の第一関節に押し当て、気合で一気に叩き落とします。想像していたよりも痛くはなかったですが、血がたくさん出たせいか、貧血のときのように頭がクラクラしました。
極道の世界では、指を詰めたらまず謝罪相手に渡し、その後で病院に行くのが習わしです。僕もすぐにタクシーを呼んで親父さんのいる事務所に向かったのですが、時間が経つうちに、詰めた側の指の皮が縮み始めたのか、小指の骨が尖って外に飛び出していくような感覚がありました。
事務所へ戻り、落とした小指を親父さんに渡すと「このウスバカヤロウ!」と怒鳴られました。
「意味も知らずに、小指なんか詰めてどうする!」
怒鳴られた上、あれほど嫌がっていた反省坊主までやられてしまいました。
親父さんに叱られた後、病院に行きました。
さすがに指を詰めたとは言えないので、言い訳を重ねて診察してもらったのですが、驚いたのがその治療法です。
知られざる「指詰めの治療法」
先生はペンチのようなもので、皮からはみ出した骨を爪を切るようにパチンパチンと切っていくのです。
それが痛いのなんの……麻酔も骨には効かないのか、指詰めよりもこの治療の方がずっと痛かったです。