10月10日に誕生日を迎えた俳優・栗山千明。5歳でモデル事務所に入るも身長が伸び悩み、演技の道へ。19歳でクエンティン・タランティーノによる映画『キル・ビル Vol.1』に出演し、瞬く間に存在感を示した。人気シリーズとなった主演ドラマ『晩酌の流儀5~秋冬編~』(テレビ東京)が放送中だが、実生活でも“お酒好き”として知られるように。42歳、芸歴36年を数える彼女のキャリアを辿る。(全2回の2回目)

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 栗山千明は中学2年生だった1999年、幽霊を演じた『死国』でデビューしてからというもの、ドラマ『六番目の小夜子』(NHK、2000年)では学園に騒動を巻き起こす謎の転校生、さらに『キル・ビル Vol.1』(2003年)では殺し屋と、現実離れした役が続いた。

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 それだけに、矢沢あいのマンガを映画化した『下弦の月~ラスト・クォーター』(2004年)でいわゆる普通の女子大生の役を依頼されたときには、「自分が人から共感されるような切ない女の子の役をやってもいいのかな」と心配になり、二階健監督に「どうして私なんですか?」と確認したという。

2005年、資生堂「マキアージュ」新CM発表会での栗山千明 ©︎文藝春秋

 その後は、等身大の役を演じることも増えていった。それでも、長い黒髪にキリッとした顔立ちもあいまって、クールだったりミステリアスだったりというイメージはいまだにつきまとう。デビュー当初は役柄から、怖いイメージを抱かれることも多かったようだ。

「自分がクールじゃないからこそのあこがれ」

 これら世間でのイメージについて本人は、《私自身、怖いというか変わった役って観るのも演じるのもすごく好きで、でも俳優として変にイメージを固定させるのだけはすごく嫌なんです》と語っていた(『キネマ旬報』2004年10月下旬号)。また、《クールな役を演じるのは好きですが、それは自分がクールじゃないからこそのあこがれ》と、実際の自分はそうではないと否定している(『日経エンタテインメント!』2011年5月号)。

初舞台『道元の冒険』(阿部寛主演)ではカツラをつけ、坊主頭を披露した栗山千明(右下)

 トレードマークのロングヘアについても《チャンスがあれば、切ってみたい》と話していたことがある(『週刊文春』2007年2月8日号)。いまだにその機会は訪れていないが、初舞台となった『道元の冒険』(2008年)では、曹洞宗の開祖・道元の少年時代などを演じるため、カツラとはいえ坊主頭になれたと喜びをあらわにした(『新潮45』2008年8月号)。